研究課題/領域番号 |
09771502
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
村上 千景 広島大学, 歯学部, 助手 (60253085)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | エナメリシン / EMSP1 / 蛋白分解酵素 / 免疫化学 / 免疫組織化学 / エナメル蛋白 / エナメル質形成 / エナメルマトリックスセリンプロテアーゼ |
研究概要 |
ブタ幼若エナメル質に含まれる数種の蛋白分解酵素のうち、エナメリシンとエナメルマトリックスセリンプロテアーゼl(EMSP1)について、その一部のアミノ酸配列を含む合成ペプチド、またはリコンビナント蛋白を抗原とする抗体を使用し、ブタ歯胚及びラット切歯の幼若エナメル質にて主として免疫化学的・免疫組織化学的な検索を試み、以下の結果を得た。 1. 免疫化学とザイモグラフィーでは、エナメリシンはブタ及びラットの幼若エナメル質内で約46、44kDaの活性化した蛋白として認められ、それ自身も低分子化することで不活性化されることが明らかとなった。免疫組織化学では、ブタ幼若エナメル質では、エナメリシンの免疫活性は分化期中期から成熟期のごく初期の幼若エナメル質表層に認められ、染色性は深層に行くほど弱くなった。特に移行期幼若エナメル質表層が強く染色れた。一方、ラット幼若エナメル質では分化期から成熟期に至るまでの全層に認められた。また、ブタ及びラットの基質形成期エナメル芽細胞のゴルジ装置に免疫活性が検出された。以上の結果から、エナメリシンはブタ歯胚及びラット切歯のエナメル芽細胞内で合成され、幼若エナメル質に分泌された後、約46、44kDaの活性化された蛋白として機能し、それ自身も分解されて幼若エナメル質より脱却される可能性か示唆された。さらに、エナメリシンはカルシウム存在下でカゼインの分解を行い、カゼイナーゼの性質をもつこと、またリコンビナント蛋白を用いた実験からアメロゲニンの分解に関与することが明らかとなった。 2. 免疫組織化学では、ブタ歯胚で、EMSP1の免疫活性は移行期から成熟期の幼若エナメル質表層に認められ、特に移行期後期の幼若エナメル質最表層に強く検出された。以上の結果から、EMSP1は移行期から成熟期の幼若エナメル質表層、特に移行期後期の幼若エナメル質最表層で機能している可能性が示唆された。
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