研究概要 |
^<31>P-CSI(^<31>P-ChemicalShiftImaging)^<31>P-CSIでは新たに設定したパラメータ(TR:330msec,flipangle:51degrees,acquisition:9,matrixsize:16×16,FOV:320mm,検査時間12分40秒) で、正常者咬筋の浅層と深層それぞれ腱膜を指標として分離し、各層からのスペクトルを得ることに成功した。その結果、咬筋の浅層と深層ではフォスフォクレアチンの存在量に有意な差が見られ、筋線維の違いによる代謝の違いが示唆された。さらに、内側翼突筋、外側翼突筋、側頭筋からもスペクトルを得ることに成功した。^<31>P-CSIにて内側翼突筋は咬筋浅層とフォスフォクレアチンの存在量で有意な差は見られず、両者は同様の代謝をしている可能性が示唆された。しかし、外側翼突筋、側頭筋からのスペクトルは筋自体の体積が小さく、周囲組織からの信号の混入が多く、撮像パラメータの検討が必要であると思われた。^1H-MRSshinglevoxcel (size;1×2×4cm:8ml)を用いて咬筋全体からスペクトルを得ることに成功した。パラメータは新たに以下のように設定した。TR:2000msec,TE:135msec,acquisition:256,FOV:300mm,検査時間10分である。voxcel内の半値幅は約0.2ppmであった。安静時における正常者の咬筋からは乳酸は検出されなかったが、最大噛みしめの運動を負荷した場合、僅かな乳酸の二峰性のピークが認められた。時間とともに、乳酸のピークが減少する傾向にあり、血流との関係が問題となるものと考えられた。funcionalMRI咀嚼の運動として用いたのは運動により頭部のずれが少ない中心咬合位での軽いタッピングである。運動を負荷すると負荷にに伴って咀嚼の一次運動野の信号が3〜5%上昇した。運動負荷に伴って、咀嚼運動野の信号が全体的に上昇する傾向が見られた。
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