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PCNAに対するアンチセンスオリゴ導入による腫瘍細胞の放射線増感の試み

研究課題

研究課題/領域番号 09771565
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

三浦 雅彦  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10272600)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードPCNA / 放射線増感 / DNAポリメラーゼδ / DNAポリメラーゼβ / アンチランスオリゴフクレチド / 放射線感受性 / アンチセンスオリゴヌクレオチド
研究概要

本研究は、DNA複製並びにヌクレオチド除去修復、塩基除去修復のaltemativepathwayに必須なproliferating cell nuclear antigen(PCNA)の細胞内発現を、アンチセンスオリゴヌクレオチド処理によって低下させ、細胞の放射線増感効果が得られるかどうかを目的として行われた。このために、PCNA cDNA塩基配列の先頭のメチオニン(ATG)を含む16merからなる3つの異なるセンス、およびアンチセンスオリゴヌクレオチド(S-オリゴ)を作製した。細胞内への取り込み効率の増加を図るためにリポソームでオリゴを被覆して、最終濃度が500nMになるようにマウス胎児由来線維芽細胞を処理した。これを1日毎に繰り返し4日まで処理を行った。経時的にWestern blotによってPCNAタンパクレベルを測定したところ、いずれのアンチセンス処理においても、4日めまで有意な低下は認められなかった。これ以上オリゴ濃度を上げることは細胞毒性を考えると不可能であった。これはおそらく、PCNAの細胞内含量及びそのタンパク安定性が非常に高いため細胞毒性が起こるような高濃度のオリゴでも容易にPCNAレベルが低下しないものと考えられた。そこで、筆者は、間接的ではあるが2つの塩基除去修復経路のうち主経路と考えられるpol β依存性修復を欠損する細胞、すなわち、PCNA依存性経路のみ機能する細胞と正常細胞を用いて、電離放射線に対する感受性をコロニー形成法にて調べた。その結果、両者に全く感受性の違いが認められないことを明らかにした。放射線によって多くの塩基損傷が起こり、塩基除去修復によって修復されていることはすでに明らかであり、従って、この結果はpol βがなくとも電離放射線によってできる塩基損傷はPCNA依存性経路によって行われていることを示唆している。より直接的にこのことを示すためには、PCNAレベルをすみやかに低下させるgenetic engineeringが必要であろう。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 三浦 雅彦: "PCNAとDNA修復" 放射線生物研究. 33(3). 265-281 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Miura,M.et al.: "Factors affecting mandibular complications in low dose rate brachytherapy for oral tongue carcinoma with special reference to spacer" Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.41. 763-770 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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