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免疫不全ウイルスに特異的な全身系・粘膜系免疫応答の誘導

研究課題

研究課題/領域番号 09771567
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関大阪大学

研究代表者

川端 重忠  大阪大学, 歯学部, 助教授 (50273694)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードAIDS / HIV / SIV / ワクチン / 粘膜免疫 / IgA
研究概要

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)保有者は発展途上国において,増加の傾向がみられる.より効果的なワクチンの開発は待望され,この課題に精力的に取り組んでおり,多少効果の期待できるワクチンの報告がされている.しかし,それらはほとんどが全身系を介した感染防御を目的としており,効果的にHIVの感染を防御できるワクチンは未だ開発されていない.実際,HIVの感染経路は,そのほとんどが粘膜面を介したものである.近年,経粘膜投与による全身系・粘膜系両者に抗原特異的なB細胞免疫応答を誘導する試みが報告されはじめたが,その例も少数であり,Th細胞レベルの解析まで及んだものはほとんど報告されていない.粘膜面においてTh2系T細胞の産生するIL-5およびIL-6が分泌型IgA産生細胞を誘導することは知られている.つまり,いかにしてこのTh2型サイトカインを効率よく誘導するかということが,粘膜面において分泌型IgA産生B細胞を分化・増殖させる鍵になる.粘膜系とともに全身系の免疫能を賦活するほうが感染防御の意味からも重要である.これまでサルの泌尿生殖器関連リンパ節近傍にSIVgp120,p27タンパクを免疫すると全身系はもちろん粘膜系にも特異的Igを誘導することができた.2回目,3回目の免疫によりその反応は増強された.1回の免疫で,特異的IgG抗体の産生は強く誘導された.抗原特異的なIgAの誘導も3回目の免疫後に観察され,この免疫法が粘膜系において免疫反応を惹起したことを示している.サイトカインの産生を調べると,in vitroにおいてPBMCを刺激すると免疫群より分離したCD4+T細胞は有意にIL-5やIL-6の産生を亢進した.このことからもTh2型のサイトカインはIgAの誘導に関わっていることが示された.これらの結果をふまえて,強力な経口アジュバントであるコレラトキシン(CDとともにSIVタンパク抗原p55をサルに経口投与し,.効率の高い粘膜免疫を誘導するとともに,B細胞・TJl1!胞の働きをみるための実験を行った.PBMCをp55タンパクとともに培養し,その培養土清をサイト力インεUSAに,そして(1)4+T細胞をRT-PCRにかけた.その結果,p55刺激により,培養上清中にlFN1およびlL-10産生が有意に増強され,(1)4+T細胞では1FNj.!L-6.lL-10mRNA発現が有意に上昇した.つまり,p5Sをサルに経口免疫することにより,抗原特異的な体液性免疫を全身系はもちろん粘膜系においても誘導.できることを示唆するものである.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kawabata,S. et al.: "Induction of Th2 cytokine expression for p27-specific IgA B cell responses after TLN immunization with SIV antigens in rhesus macaques" The Journal of Infectious Diseases. 177・1. 26-33 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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