研究課題/領域番号 |
09771649
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岡田 珠美 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (40277463)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | S.mutans / 体酸性能 / 人工プラーク形成能 / 耐酸性 / mutans streptococci |
研究概要 |
申請者らは、齲蝕誘発に重要なS.mutansのGTF-SIの産生能は異なる口腔から分離される菌株間で大きく異なること、S.mutansとS.sobrinusが混合感染している口腔では、S.mutans単独感染の口腔よりも齲蝕リスクが高い事実を見いだした。しかしS.mutans単独感染でも高度の齲蝕が発生することも事実である。 そこで、この現象を解明する目的で高齲蝕者に棲息するS.mutansの齲蝕原生は無齲蝕者の口腔に棲息するS.mutansのそれより高いのではないかとの作業仮説を基に、高齲蝕者グループと無齲蝕者グループそれぞれ10名を選別し各々の口腔から10菌株づつ新鮮分離したS.mutans株につき酸性条件下での生存性をみる耐酸性能の比較検討を試みた結果、菌生存率に各々の個人差がかなり見られたが集団としては、高齲蝕者の集団の菌生存率は無齲蝕者の集団のそれより優位に高かった。このことは、高齲蝕者の口腔に生息するmutans streptococciは無齲蝕者のそれよりも酸性環境下における増殖能が優れている可能性を示唆しているものと思われた。 そこで次に、人工プラーク形成能について、その集団的差が見られるかについて比較検討した。バイブレーター処理後に試験管壁に付着残存する菌体量と総菌体量より%付着率を求めるという一般的な方法を用いたところ、高齲蝕者グループと無齲蝕者グループ間では現時点では優位な差は認められなかった。これは一つに菌株間でばらつきも多いい上に症例数が少ないことによる可能性もあり検討が必要であるとおもわれる。
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