研究概要 |
1.新たに製作した計測用固定治具を用いた総義歯の形状計測において,計測方向(計測角度)について検討した. これまでと同様の,0度と180度の方向だけでの計測では,アンダーカットになる部分が必ず生じるため,この2方向に加えなるべくアンダーカットが生じない角度を検討した.その結果,計測用固定治具の形状も考慮し,30度での計測の場合が最も良好な計測データが得られた. 2. 各計測方向(計測角度)からの計測データより,CAM用のG-CODEを各種作成した.これまでのプログラムに改良を加え,より容易にCAM用のG-CODEが作製できた. 3. アクリル樹脂製の切削用ブロック(樹脂ブロック)の準備方法について検討した.樹脂ブロックの大きさが150×125×40mm程度必要であるため,ブロック内部の気泡の発生が抑えられず,製作は非常に困難である.今後,この点に関しては検討が必要である. 4. 樹脂ブロックの切削手順について検討した.ブロックの固定方法に関しては,新たに作製した切削用固定治具に,専用のネジを使用して固定した.また,切削開始基準点の付与方法に関しては,プログラムを改良して対処した.これらの点は,樹脂ブロックの製作が困難であるため,ワックスにて検討した.切削は,PCNC加工機(現有設備)にて行った.
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