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下顎智歯抜歯の診断ストラテジーについて

研究課題

研究課題/領域番号 09771798
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関日本大学

研究代表者

井出 壱也  日本大学, 松戸歯学部, 助手 (70267110)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードEye Mark Recorder(アイマークレコーダ) / Visual Action(視覚行動) / Scanpath(注視点軌跡)
研究概要

歯科医師がどのように下顎智歯抜歯の際に難易度を決定しているか,口内法X線写真を試料に視覚行動より検討した。被験者は歯科医師10名である。提示試料は,下顎智歯を撮影した口内法X線写真(水平位,垂直位)2枚を試料とした。読影実験後,X線写真より重要視した部位および設定した特徴部位での抜歯における感覚尺度についてアンケートを実施した。得られた視覚行動より注視時間,注視時間に加え,アンケートも併せて下顎智歯抜歯の方略について検討を行った。
その結果,アイマークレコーダによる各特徴部位の注視時間において,水平位智歯では下顎第二大臼歯(高位),(中位),根尖部が多い傾向を認めた。
垂直位智歯の場合,智歯近心歯槽中隔部,智歯歯冠遠心部空隙が多い傾向を認めた。第1注視点では水平位智歯の場合,下顎第二大臼歯接触部を,垂直位智歯では歯髄腔,近心側根尖部を注視する傾向が認められた。水平位智歯抜歯の際,智歯の傾斜方向,歯槽白線の状態,下顎第二大臼歯との接触関係を重要視する傾向を認めた。
垂直位智歯では,傾斜方向,歯根の弯曲,肥大,下顎枝前縁の位置,下顎第二大臼歯との接触関係を重要視する傾向を認めた。
水平・垂直位智歯共に主観確率では下顎管と根尖の位置関係について高い値を認め,抜歯想定した際,困難と回答した被験者は両試料共に智歯根尖部および智歯遠心歯槽骨縁の位置について高い傾向を認めた。
以上の結果より,抜歯の手技的な問題としての基本的情報抽出行動は,特徴部位を一様に視認し,対象歯である下顎智歯の歯軸の傾斜度等について情報抽出していると考えらる。また第2大臼歯との接触点と下顎管に関連する部位では一回あたりの注視時間の大きい視覚行動であった。また下顎管に関連する部位での一回あたりの注視時間の長いことは,抜歯を行う際に偶発症のことを考えるという点で,判断にまつわる心理的な後悔効果を意識しているため,最悪の結果を導きうる選択を避けようとするためとも考えられた。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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