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口蓋部瘢痕組織が歯槽骨の成長に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 09771820
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関北海道大学

研究代表者

梅田 和宏  北海道大学, 歯学部, 助手 (80271691)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードラット / 口蓋 / 成長 / 骨膜 / 瘢痕組織 / 粘膜骨膜切除 / 薬物投与
研究概要

口蓋形成手術後に生ずる顎顔面の発育障害が,瘢痕組織が存在すること自体にあるのか,あるいは骨膜剥離を伴う手術により瘢痕組織が形成されることにあるのかを明かにすることを目的として,組織学的ならびに計測学的に検索した.
生後20日齢のラットを無処置群,薬物(2.5%ホルマリン)投与群,および粘膜骨膜剥離群の3群に分け,それぞれについて前額断パラフィン連続切片標本を作製して光学顕微鏡で,またテトラサイクリンとカルセインを交互に背部皮下に注射して作製したMMA樹脂包埋による組織切片標本を落射蛍光顕微鏡と共焦点レーザー顕微鏡で観察した.また同時に,上顎の印象採得を経時的に行って石膏模型を作成し,上顎骨部および口蓋骨部における口蓋幅径の計測を行った.
薬物投与群および粘膜骨膜剥離群の両者で口蓋粘膜下結合組織に瘢痕組織の形成が認められたが,前者では瘢痕組織と骨との間に骨膜が存在して両者を分けているのに対し,後者では骨膜は完全に消失し,瘢痕組織と骨が密に結合していた.また,薬物投与群では術直後と術後1週目のラベリング線の間隔が狭く,その後は無処置群とほぼ同様の所見が観察されたが,粘膜骨膜切除群では術後3週目までのラベリング線は不明瞭で,術後3週目以降のラベリング線も,その間隔は他の実験群に比べて狭かった.一方,薬物投与群における口蓋の成長抑制は,術直後から術後2週目にかけてわずかにみられたが,その後は無処置群とほぼ一定の差を保ったまま幅径が増加する傾向を示した.しかしながら,粘膜骨膜切除群における口蓋の成長は継続的に抑制され,無処置群はもちろん,薬物投与群との間でも口蓋幅径の差は大きく,すべての計測値で有意差が認められた.
以上のことから,口蓋の成長抑制が生ずるのは,瘢痕組織の存在そのものというよりはむしろ,骨膜が存在しないことによって瘢痕組織と骨が密に結合した結果であると考えられた.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金 壮律: "ラット口蓋部における実験的瘢痕組織形成法の検討" 北海道歯学雑誌. 19. 52-62 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 金 壮律: "口蓋の成長に及ぼす瘢痕組織と骨膜の影響" 北海道歯学雑誌.

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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