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陰極還元電位を指標とする合成反応剤の設計・開発

研究課題

研究課題/領域番号 09771905
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関大阪大学

研究代表者

前田 初男  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (00229311)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードアシルトリブチルホスホニウム塩 / ジカルボン酸ジクロリド / Grignard試薬 / 1,n-ジケトン / トリブチルホスフィン / アシルホスホネート / カルボニル化合物 / 還元電位
研究概要

RCOCl(1)をRCOP^+Bu_3(2)またはRCOP(0)(OR')_2(3:R'=Et or iso-Pr)に変換することにより、その還元電位は著しく正側にシフトする(易還元性になる)とともに、その親電子体としての活性が非常に向上し、1を用いた場合困難であったケトン合成が2または3とRMgBrの反応により簡便に行なえることを前年度明らかにしている。この興味深い手法の、合成化学的に重要な中間体である1,n-ジケトン類の合成へのさらなる展開を目指し、ClCO(CH_2)_nCOCl(4:n=2〜6)由来のBU_3P+CO(CH_2)nCOP+BU_3(5)または(R′O)_2(O)PCO(CH_2)nP(O)(OR′)_2(6:R′=Et or iso-Pr)とRMgBrの反応について検討した。その結果、4のTHF溶液にBU_3Pを加え数分撹拌することによりin situで発生する5とRMgBr(R=Me or Bu)の反応により対応するRCO(CH_2)nCOR(7:n=4〜6)が高収率で得られることを見い出した。しかし、より合成化学的に重要な1,4-および1,5-ジケトン類を与えると期待されるClCO(CH_2)_2COClまたはClCO(CH_2)_3COClに本反応を適用した場合、満足すべき結果は得られなかった。これは、BU_3Pとの反応において、環化反応等の副反応が起こり、対応する5が円滑に発生しないことに起因すると推定された。そこで、これらの酸クロリドについて対応する6の合成を種々の条件下検討したが、不成功に終わった。しかし、興味深いことに、ClCO(CH_2)nCOCl(4:n=2or3)をBU_3Pと処理した後RMgBrと反応させるのではなく、ClCO(CH_2)nCOCl(4:n=2or3)のTHF溶液にBU_3PとRMgBr(R=Mc or Bu)の混合溶液を徐々に滴加すると反応は円滑に進行し、対応する7が収率良く得られることを見い出した。現在、操作的により簡便なこの方法を用いることにより、4と2種のRMgBrからに非対称なジケトン[R_1CO(CH_2)nCOR_2]の合成、ならびに予め発生させた2を用いるケトン合成法における問題点の克服が行なえないかさらに検討を行なっている。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 前田初男: "Reactions of Acyl Tributylphosphonium Chlorides and Dialkyl Acylphosphonates with Grignard and Organolithium Reagents" Tetrahedron. 54. 12233-12242 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 前田初男: "Electrochemistry of Phosphorus and Sulfur Compounds:A Unique Tool for Organic Synthesis" Accounts of Chemical Research. 32. 72-80 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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