研究課題/領域番号 |
09771950
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
古野 忠秀 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (80254308)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | SH2ドメイン / モノクローン抗体 / チロシンキナーゼ / RBL-2H3細胞 / 共焦点レーザ顕微鏡 / 画像解析 / 細胞内情報伝達 / IgEレセプター / 共焦点レーザー顕微鏡 |
研究概要 |
アレルギー初期過程におけるSH2ドメインの細胞内動態の画像解析のために、SH2ドメインの中の相同性の高い領域の12残基のアミノ酸に対するモノクローン抗体を作製したところ、ラット好塩基球細胞株(RBL-2H3)の細胞内のSH2ドメインを認識する2種類の抗体(12E,32D)を得た。共焦点レーザ顕微鏡を用いてRBL-2H3細胞の抗原刺激前後でのSH2ドメインの細胞内動態を画像解析したところ、未刺激の細胞では細胞質に均一に分布していた蛍光が、12E抗体では抗原刺激後30秒から2分程度で細胞膜付近に強く分布するようになり、32D抗体では刺激後数分で細胞質内の蛍光が増大し顆粒状に分布する様子が観察された。次に、Western blottingにより抗体が認識している細胞内蛋白質の分子量を調べたところ、12E抗体と32D抗体はともに複数の蛋白質を認識しており、12E抗体は約60kDa、32D抗体は約120kDaの蛋白質を強く認識していた。12E抗体が認識している約60kDaの蛋白質はSrcであると予想されたため、12E抗体で免疫沈降した蛋白質を抗Src抗体でwestern blbttingしたところ、60kDaに特異的なバンドが検出され、12E抗体の認識している蛋白質の一つはSrcであることが分かった。また、12E抗体は神経成長因子によって神経細胞に分化させた副腎髄質褐色細胞腫(PC12)の神経突起を強く染色することが明らかになった。このように、12抗体はアレルギー反応関与する蛋白質だけでなく神経細胞の分化に関与する蛋白質も認識しており、これらの抗SH2抗体を用いるとアレルギー反応に関わる免疫細胞だけでなく神経細胞でも細胞内情報伝達におけるSH2ドメインの機能解析が可能になると期待された。
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