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麻疹ウイルスの感染補助因子の構造と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09771958
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関北海道大学

研究代表者

村上 祐介  北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10250466)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード補体レセプター / CD46 / 麻疹ウイルス / 感染機構 / 霊長類 / 感染
研究概要

霊長類の補体制御因子MCP(membranecofactorprotein,CD46)は細胞外領域にSCRと呼ばれる構造単位を4個とO結合型糖鎖が付加したSer-Thr(ST^A,ST^B,ST^C)に富むドメインを有し,SCRを介して補体制御活性のみならず麻疹ウイルス(MV)に対するレセプター活性を示す。これまでの研究で,下等な霊長類に属するマーモセット由来の細胞株(B95a)の高いMV感受性にはMCPだけが関与しているのではなく,その他の補助因子も必要である可能性を見出している。本研究の目的は,MCP以外の未知因子の実体を解明する手がかりを得ることにある。
平成9年度から2年間にわたり得られた研究成果を要約すると,
1) これまでに単離したB95a-MCPはSTがBタイプのアイソフォーム(ST^B体)であったため,強いMVレセプター活性を示す他のMCP分子種の存在を想定し,B95a細胞のcDNAライブラリーを再探索したところ,新たにST^C体を得ることに成功した。このST^C体を発現するCHO細胞株を樹立してMV感染について検討したところ,本邦でMVワクチンとして用いられているCAM株にはヒトMCPを発現するCHO細胞と同程度の感染性を示すが,MV野生株であるNagahata株には感染性を全く示さないことを明らかにした。
2) 最近提唱されたヒトMCP上のMV結合部位を構成するアミノ酸残基群をB95a-MCPのST^C体に置換導入した変異体でも,Nagahata株に対するレセプターとしての機能は回復しないことを明らかにした。
以上の知見は,B95a-MCPはST^C体ではCAM株に対するMVレセプターとして機能するが,ST^C体であってもその分子上にNagahata株との相互作用部位が存在しないため,MVレセプターとして機能し得ないことを示唆する。これは,B95a細胞におけるNagahata株の感染には,MCP以外の未知因子が関与すること,加えてこの因子がMCPの補助因子として働くのではなく,単独でNagahata株の感染レセプターとして機能する可能性を強く示唆するものであった。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Murakami,Y et al.: "Effect of mutations at the residnes R25,D27,P69,and N70 of B95a-MCP on receptor activities for the measles viruses Nagahata wild-type strain and CAM vaccine strain" International Journal of Moleculer Medicine. 3. 25-32 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Murakami,Y et al: "Molecular cloning of membrane cofactor protein(MCP;CD46)on B95a cel,an Epsren Barr rirus-transformed marmoset B cell the:B95a MCP is susceptible to infection by the CAM but not the Nagahata Strain of the measles virus." Biochemical Journal. 330-3. 1351-1359 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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