研究課題/領域番号 |
09771978
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西川 元也 京都大学, 薬学研究科, 助手 (40273437)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ターゲティング / 活性酸素分解酵素 / Dharmacokinetias / カタラーゼ / SOD / 虚血・再灌流障害 / 化学修飾 / receptor-mediated uptake / ターゲッティング / pharmacokinetics |
研究概要 |
近年、虚血性疾患・炎症をはじめとする数多くの疾患に活性酸素が関与することが明らかとされてきており、その治療に際してはスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)あるいはカタラーゼ(CAT)など活性酸素を効率よく消去する酵素の利用が有望視されている。しかし、これら生理活性タンパク質は生体投与後速やかに血漿中より消失することから、投与に際してはその有効性を向上させるdrug de1ivery systemの適用が不可欠であると考えられる。 本研究では、前年度において有効な投与方法の確立されていない生理活性タンパク質であるCATを取り上げ、様々な肝内動態パターンを示す誘導体を設計すると共に、肝臓虚血・再灌流障害モデルマウスに対し単独投与を行い、肝非実質細胞へ選択的に移行するサクシニル化CAT(Suc-CAT)およびマンノース修飾体(Man-CAT)の投与が障害抑制に特に効果的であることを明らかにした。そこで本年度は、SOD誘導体との同時投与を行い、虚血・再灌流障害に対する活性酸素分解酵素投与法の方法論の確立を試みた。各種CAT誘導体に加え、実質細胞へ選択的に移行するガラクトース修飾SODを同時に投与しても障害抑制効果の増強は認められなかった。これに対し、非実質細胞へターゲティングされるマンノース修飾SODの併用により、各種CAT誘導体の効果は増強され、中でもSuc-CATとの併用時には大幅な効果増強が観察された。こうした結果は、活性酸素分解酵素の肝非実質細胞へのターゲティングが虚血・再灌流障害に対して有効であることを示しており、Kupffer細胞ならびに肝血管内皮細胞が肝細胞障害に対して重要な役割を果たしていることを示唆するものである。
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