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脳内グリア細胞活性化におけるケモカインの役割に関する分子薬理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09771980
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関京都大学

研究代表者

南 雅文  京大, 薬学研究科, 助手 (20243040)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードケモカイン / サイトカイン / アストロサイト / ミクログリア / 脳虚血 / インジツハイブリダイゼーション
研究概要

脳虚血/再灌流負荷により、MCP-1およびMIP-1αmRNAともに脳内での発現が観察されたが時間経過及び発現分布は異なっていた。MCP-1mRNAは、再灌流2時間から24時間後で強い発現が主に虚血辺縁部に見られ、48時間後では虚血中心部を含む広い範囲に発現が観察された。MCP-1mRNAはMac-1α陽性のミクログリアと考えられる細胞およびGFAP陽性のアストロサイトと考えられる細胞の両方で発現が観察された。一方、MIP-1αmRNA発現のピークは再灌流4時間後で、その後、徐々に減弱するシグナルが24時間後まで観察された。発現は主に虚血辺縁部で見られ、シグナルはMac-1α陽性細胞でのみ観察された。培養ミクログリアに種々の神経伝達物質を処置し、MCP-1mRNAの発現を検討したところATP処置により顕著な発現増加が見られた。ATP処置によりMIP-1αmRNAの発現も顕著に増大した。MCP-1およびMIP-1αmRNA発現は、LPS処置によっても顕著に増大した。培養アストロサイトでは、MCP-1mRNAの発現がインターロイキン-1(IL-1)により顕著に増加した。MIP-1αmRNA発現は未処置およびIL-1処置いずれのアストロサイトでも検出されなかった。一方、LPS処置ではMCP-1およびMIP-1αmRNAともに発現が誘導された。本研究により、脳虚血により脳内グリア細胞においてMCP-1あるいはMIP-1αといったケモカイン類のmRNAの発現が誘導されることが明らかとなった。培養グリア細胞を用いた実験において、IL-1やATPによりこれらケモカイン類のmRNA発現が誘導されることが示された。来年度の研究では、IL-1やATPが実際に虚血時における脳内ケモカインmRNA発現に関与しているかどうかを検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takami,S.et al.: "Induction of macrophage inflammatory protein MIP-1αmRNA on glial cells after forcal cerebral ischemia in the rat." Neurosci.Lett.227. 173-176 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Maruta,E.et al.: "β2-Adrenoceptors on the glial cells mediate the induction of interleukin-1βmRNA in the rat brain." Mol.Brain Res.49. 291-294 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Yabuuchi.et al.: "Intracerebroventricular injection of isoproterenol produces its analgesic effect through interleukin-1β production." Eur.J.Pharmacol.334. 133-140 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Nishiyori et al.: "Type2 interleukin-1 receptor mRNA is induced by kainic acid in the rat brain." Mol.Brain Res.50. 237-245 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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