研究概要 |
今年度は、昨年度超高精細画像システム(SHDシステム)を用いて撮像してきた、典型例や稀少例の病理画像とレントゲン画像を用いてホームページを試作し、提示を試みた。このホームページ(http://www.pathol.kpu-m.ac.jp/konishi/shd1.html)をいわゆるインターネットで開示すると共に、NTT,TAO(通信放送機構),BBCC(新世代通信網実験協議会)の助力を得てSHDシステムとB-ISDN実験線を用いて、遠隔地からホームページ上の超高精細画像を高速で読みとる実験を行った。実際の実験は直線距離にして100km離れた、京都府立与謝の海病院と京都府立医科大学の間で行った。 その結果、1画像あたり、12Mbytesの超高精細画像データでもわずか数秒で、大学のサーバーから与謝の海病院のSHDモニターに表示することが可能であった。 現存のインターネットは通信速度の問題で研究者が扱うような超高精細画像の転送には不十分であったが、研究の結果B-ISDNを用いて今回のごとく病理画像やレントゲン画像を呈示すれば、症例の多少などによる医学教育および卒後教育の地域格差の解消に役立つことが示唆された。 SHDシステムの超高精細画像は画質が高く、教育システムのみならずテレパソロジーへの応用にも適当であると考えられた。
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