研究課題/領域番号 |
09772075
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
田辺 秀之 国立医薬品食品衛生研究所, 変異遺伝部, 研究員 (50261178)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | CGH法 / 染色体 / 培養細胞株 / ゲノム解析 / 核型分析 |
研究概要 |
国立医薬品食品衛生研究所・細胞バンクの各種培養細胞株(計11種類:JCRB0085 llL60、JCRB0006 HL60RG、JCRB0622 HSC-2、 JCRB0034 RPMl8226、 JCRB0112.1′THP-1、JCRB0612 GOTOJCRB0621 NB-1、JCRB0710 EJ-1、JCRB0711 T24、JCRB0744 ECV304、JCRB0814 VMRC-LCD)(こついて平成9年度に検討した実験条件(SpectrumGreenとSpectrumRedの2色の蛍光色素を使用)に基づいて、CGH(Comparative Genomic Hybridization)法を行い、Qバンド法による核型分析データを踏まえたゲノムの増幅および欠失領域の特定を試みた。その結果、以下の点が新たに明らかになった。I.HL60およびその変異株HL60RGに関して:(1)HL60から派生したHL60RGには転座染色体der(11)t(11;13)(p13;q14)の生成に伴い11番染色体短腕の欠失領域が存在すること、(2)c-myc遺伝子の増幅率がHL60RGではHL60のl/3以下に減少しており、double minute染色体が観察されないこと、(3)18番染色体がIIL60では3本なのに対し、HL60RGでは2本に逆行変異していること。II.HSC-2およびRPMI8226に関して:constitutionalなdicentric染色体が存在すること(HSC-2:dic(10;17)(p15;13)、RPM18226:dic(1;14)(p13;q32))。III.G0T0およびNB-1に関して:(1)constitutiolmlに存在するIISRはN-myc遺伝子の増幅に由来すること、(2)マーカー染色体の由来がlq、8、10q、16番染色体に特定されたこと。IV.EJ-1、T24、ECV304に関して:(1)3細胞株の基本的々性状(染色体モード数81本)が共通していること、(2)3細胞株に共通なマーカー染色体der(6)t(6;?19)が存在すること、(3)3細胞株の16、17、19、20、22番染色体の増幅パターンが類似していること、(4)前記の(1)〜(3)より、3細胞株はT24を起源としたクロスカルチャーコンタミネーションを起こしている可能性が大きいこと。このようにCGHと核型分析のデータを組み合わせることによって、染色体再配列の総合的な解析を行うことが可能となり、現在、データ整理を進めている。
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