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下り走後の神経筋接合部の形態変化が骨格筋におよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 09780066
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関鳥取大学

研究代表者

西沢 富江  鳥取大学, 医学部, 助手 (30283980)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード神経筋接合部 / 伸張性収縮 / 筋損傷 / 多神経支配 / 筋繊維タイプ移行 / 脱神経 / 第二次間隙 / 下り走 / 直接・間接刺激張力比 / 電子顕微鏡観察 / 光学顕微鏡観察
研究概要

本研究では、伸張性収縮運動が、運動神経と骨格筋の接合部である神経筋接合部(NMJ)と骨格筋におよぼす影響を検討した。この実験はラットを用いた実験とし、伸張性収縮運動として下り走を行った。光学顕微鏡にて、筋縦断面のコリンエステラーゼ染色と銀染色による組織像の形態観察を行った。下り走4時間後から、神経終末の軸索分枝の減少、接合面積の縮小などNMJの形態異常が観察された。2日目以降、多神経支配が観察され、10日目には異常形態を持つ終末はわずかとなった。NMUの形態異常が認められる時期の筋線維構成比は、タイプIIcが増加していた。電子顕微鏡によるNMJ微細構造観察からは、前シナプス(神経終末)側の終末軸策には影響はなく、後シナプス(筋)側の第二次間隙に正常筋にはみられない間隙の広がりやjunctional foldの単純化が観察され、下り走によるNMJ微細構造への影響がみられた。筋の構造は、下り走8時間後にZ線の乱れが観察された。激しい収縮運動は筋の構造を壊し、NMJにも影響をおよぼすことが示唆された。筋の機能的特性として座骨神経を介した極大電気刺激による筋への間接強縮張力と筋への直接刺激による発揮張力を測定した。NMJの退化がみられる下り走8時間後から72時間後に直接刺激に対する間接刺激の発揮張力の値が低値を示すといった情報遮断が起り、一時的な脱神経が考えられた。
以上の結果から、激運動により筋は崩壊再生するが、NMJにも崩壊再生が起こることが示唆された。従来、筋線維組成は先天的なものであり、運動では変化しないとされてきた。筋線維タイプを決定する支配神経も恒久的なものであり、変化することはないとされてきた。しかし、激運動による筋の損傷、神経筋接合の解離は、両者の再生過程において支配神経の変化を可能とし、筋線維タイプ移行を起こすことが考えられる。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 西沢富江: "筋損傷後の運動神経終末の形態変化と筋発揮張力" 体力科学. 46・6. 623 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 西沢富江: "BPVC投与による筋崩壊時の神経筋接合部の変化" 体力科学. 47・6. 753 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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