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「中途上がりイントネーション」の社会言語学的位置づけに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780206
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 日本語教育
研究機関静岡大学

研究代表者

野呂 幾久子  静岡大学, 教育学部, 助教授 (10242752)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード認知 / 二面性 / 話し手の意図 / 聞き手の印象 / 上昇イントネーション / ポ-ズ / 談話機能 / 丁寧さ
研究概要

上記研究課題について、平成10年度は聞き手の認知面を中心に研究を行った。
平成9年度の研究から、中途上がりイントネーションには、話し手がこまめに聞き手の反応を伺い、それを考慮しながら話を進める姿勢を示すという「丁寧さ・柔らかさ」という面と、「聞いていますか?」「わかりますか?」などの意味を、言語形式を使わずに上昇イントネーションによって表現し、またそれに応じた反応を聞き手に要求する「反応要求」という面の、異なる二つの面があることがわかった。そこで今年度は、このイントネーションに対する聞き手の印象を調べ、上で述べた中途上がりイントネーションの二面性との関わりについて分析を行った。
その結果、聞き手の中途上がりイントネーションに対する全体的な印象は、否定的であるということがわかった。具体的には、「甘えた」「依存的な」「ふてぶてしい」「押しつけがましい」という印象を持つ人が多く、逆に「責任感のある」「知的な」「丁寧な」「控えめな」という印象を持つ人が少ないという結果になった。この結果を上で述べた二面性の観点から分析すると、話し手は「聞き手の反応を伺いながら談話を進めようとする協調的姿勢」を示す意図でこのイントネーションを使用しているが、その意図は伝わらず、逆に「相手の反応を見なければ話が進められない」という印象を与えた結果、「依存的」「甘え」と判断され、「責任感」「知的」とは遠いイメージで受け取られたと考えられた。またこのイントネーションの後者の面、すなわち、音調だけで話し手の要求を理解し、それに反応することを求めているという面が、「ふてぶてしさ」を感じさせ、「丁寧」「控えめ」という印象を与えないのではないかと考えられた。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野呂幾久子: "中途上がりイントネーションの談話における機能について" Ars Linguistica (Linguistic Studies of Shizuoka). 第5巻. 50-63 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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