研究課題/領域番号 |
09780234
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
朴 泰祐 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (90209346)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 並列処理システム / シミュレーション / 性能評価 / 相互結合網 / 並列処理 / 仮想性能評価 / 性能予測 / 並列アプリケーション / 並列ネットワークシミュレータ / VIPPES / CP-PACS |
研究概要 |
本研究では、分散メモリ方式の大規模並列処理システムの性能を、システム実装前に仮想的に評価・予測する手法の検討と、それを実現したプロトタイプ・システムの実装を行なった。並列処理システムの性能を事前に予測する際、実アプリケーションあるいはベンチマークを対象とした詳細な予測を行なうには、ノード・プロセッサ単体の性能評価と、それらを結合する相互結合網における通信性能をいかにして統合的に評価するかが重要なポイントとなる。また、単純な大規模シミュレーションによって生じる評価コストを、いかにして低減するかも重要な問題である。以上の問題を解決するために、相互結合網評価システムINSPIREを元に、性能評価環境VIPPES及びオープンな性能評価を可能とする環境OpenINSPIREを実装・評価した。 VIPPES(Virtual Parallel Processor Evaluation System)では、アプリケーション上でのプロセッサの振舞いとメッセージ通信の関係に着目し、プロセッサ動作の決定性・非決定性に基づく分類によって、プロセッサの性能評価と相互結合網上での通信オーバヘッドを独立に評価できる場合にはそれらを切り離し、各ノーロ・プロセッサの評価を並列化・分散化することにより、性能評価コストを大幅に低減している。また、動的な振舞いを持つアプリケーションに関しては、OpenINSPIREを実装した。ここでは、各ノード・プロセッサの評価部と相互結合網のそれとがTCP/IPを用いた並行プロセスとして記述可能となっているため、ノード・プロセッサの性能評価にシミュレータ、インスツルメント・ツール、あるいは実測といった各種手法を選択的に用いることが可能になっている。 以上の研究により、対象問題の特性とシステムの特性、さらに性能予測コストと精度といった各種要因に応じ、コスト/パフォーマンスの高い総合的な性能予測環境を実現可能であることがわかった。
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