研究課題/領域番号 |
09780237
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
吉永 努 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60210738)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高並列計算機 / マルチコンピュータ / 通信性能 / ネットワーク / メッセージパッシング / 適応ルーティング / 並列オブジェクト指向 / 受信メッセージ予測 / 性能評価 / アクタモデル |
研究概要 |
本研究では、まず我々の研究室で開発した16ノードからなるA-NETマルチコンピュータを利用して、並列計算機の通信方式を詳細に評価した。次に、新たな通信方式をハードウェアとソフトウェアの両面で提案し、実験を行った。 1. 新しい適応ルータの提案と評価 A-NETマルチコンピュータは、適応ルーティングをサポートしている。しかし、アプリケーションの通信パターンによっては、その利点を十分に活かせない場合があった。そこで、メッセージ毎に出力チャネル選択の優先順位を指定できるようにした新たなルーティング手法を提案し、実際にルータを設計してその有効性を評価した。 2. 受信メッセージ予測によるプログラムの先行実行 並列オブジェクト指向プログラムの実行モデルであるメッセージ駆動方式の改善について検討した。そして、直後(将来)に到着するであろうメッセージを予測して、メッセージ受信後の処理を投機的に先行実行する方式を提案し、A-NETマルチコンピュータに実装した。その予備評価により、アプリケーションの通信パターンに適合した予測アルゴリズムを使用することにより、高い確率で到着メッセージの予測が可能であることを示した。 今後は、上記2点に関し、さらに詳細な実験を行う。具体的には、ハードウェア記述言語を利用したルータの設計とシミュレータを用いた大規模シミュレーションによる評価、実用的アプリケーションに対する受信メッセージ予測法の効果などを明らかにする。
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