研究課題/領域番号 |
09780248
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 尚 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70240728)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Memory-Based Communication Facilities / ユーザレベル通信同期 / メモリベース通信 / 保護 / 仮想化 / 低オーバヘッド / 並列処理 / クラスタコンピューティング / ユーザレベル通信 / 分散処理 / イーサネット / 通信プロトコル |
研究概要 |
平成10年度は2年間の研究期間の最終年度である。 ソフトウェアメモリベース通信機構の研究は特殊なハードウェア通信機構がなくても実用に耐えられるユーザレベルの高速かつ保護され仮想化された通信が実現できることを実証することが最大の目標である。広く使われているイーサネット系の通信インタフェースを用いて、可能な限り高速の実装と高機能な実装を行う必要がある。平成9年度にSuperSPARCプロセッサ搭載でFast Ethemetインタフェースがすでに増設されているワークステーションに、Fast Ethemet(100BASE-TX)を用いたメモリベース通信機構(MBCF:Memory-BasedCommunication Facilities)を実装した。 平成10年度は、遠隔ノードでユーザレベルプログラムを安全かつ非同期に起動できるMBCF SignalやMBCFを使って高速なメッセージパッシング通信を可能にするMBCF FIFO EAGERといったMBCFの機能拡張を行った。さらに、それらを用いた性能試験を行って、従来OS上の保護された通信に比べて、遅延で1桁、オーバヘッドコストで2桁の性能向上を実証した。 広く利用されている並列通信同期インタフェースであるMPI version 1をMBCF上に実装して、従来OSならびに従来通信方式との性能評価をアプリケーションレベルで行った。アプリケーションの通信特性にもよるが、NASParallel Benchmarksを使った性能評価では、8台で最大1.83倍の性能向上が得られた。通信同期の性能向上がアプリケーション全体のスピードアップに貢献できることが実証された。
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