研究概要 |
本研究では,情報処理用語を記述したテキストを教材として,その理解内容の外化(知識外化)を促し,教材に対する理解を深めさせる方法を検討している.特に,外化しようとする内容を可視化するユーザインタフェイスを開発するとともに,外化にかかる学習者の心的作業(認知負荷)を予測した上で理解内容の断片を提示して,負荷を効果的に軽減するメカニズムを開発している. 本年度は,平成9年度に開発した知識外化インタフェイスおよび負荷制御メカニズムを用いて,提案した外化支援手法の有効性を評価する実験を行った.評価実験では,知識外化インタフェイスを用いて,認知負荷を制御するグループと制御しないグループに被験者をわけて教材の理解を行わせ,一定時間後理解内容の想起テストを行った.その結果,負荷制御した方が有意にテストの成績が良く,本支援手法の有効性を確認することができた.また,新たにプログラムの理解支援を対象として本手法を適用した.ここでは,プログラム中に空欄を設けること(プログラムの断片を提示することに対応する)で,プログラム理解の外化を促す方法を検討し,学習者による空欄の補充がプログラムの理解に貢献することを実験的に調べた.このことからも,様々な教材に対して本手法を応用できる可能性があることを確認することができた.以上の研究成果については,まとめて,学習支援システム関連の国際会議,人工知能学会および教育システム情報学会において公表した.
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