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名詞句「NPのNP」の意味構造推定のための語彙知識の自動獲得

研究課題

研究課題/領域番号 09780346
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 知能情報学
研究機関九州大学

研究代表者

冨浦 洋一  九州大学, 大学院システム情報科学研究科, 助教授 (10217523)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード名詞句 / 意味構造 / 統語構造 / 関係述語 / 統計的手法 / 推定
研究概要

日本語文では,二つの名詞句を「の」で結合した名詞句『NPのNP』が頻出する.このうち,「その人」や「A氏」のような個体を指示する名詞句(T)と「新しい車」や「写真」のような性質を表す名詞句(CN)から構成される名詞句『TのCN』では,二つの名詞句間の意味的な関係は表層的には現れない.T,CNの主辞の名詞をそれぞれn_1,n_2とすると,意味的な関係としては,「その人の新しい車」における『持っている』,「公園のベンチ」における『位置する』などのような,n_1,n_2の荒い意味分類から特定できる一般的な関係の他,「A氏の写真」における『写した』などのn_1やn_2に固有の関係がある.後者の意味関係は,多くの場合n_1あるいはn_2どちらか一方から容易に連想される動詞で表される関係であり,この動詞の候補は,以下のようにして,優先順位付きで求めることができる.すなわち,名詞nから動詞vを連想する連想の強度を条件付確率P(v/n)で定量化し,名詞から動詞を連想する困難さ(連想の不確実さ)をエントロピー
H(n)=-Σ__vP(v|n)logP(v|n)
で定量化し,n_1,n_2の内,H(n)の小さい方が意味関係を連想する名詞と考え,そのnに対してP(v|n)に応じて候補vを優先付けする.さらに,名詞間の意味関係を表す動詞vは,適当な格助詞c_1,c_2を補った場合,「n_1c_1n_2c_2v」が係り受け制約を満足する(意味の通る)文となる動詞でなければならない.
EDRコーパスから抽出した「TのCN」のうち,名詞間の意味関係が名詞固有の意味関係となっているもの369個に対して,名詞固有の意味関係を表す動詞の抽出実験を行ない,そのうち,318個(86%)が,上位20位までに正解の意味関係が抽出されていた.なお,各名詞に対する上記のエントロピーは,EDRコーパスにおける共起関係より求め,係り受け制約はIPAL基本動詞辞書に記載のものを用いた.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田中省作: "統計的手法を用いた名詞句「NPのNP」の意味関係の抽出法" 電子情報通信学会技術研究報告. 98・53. 23-29 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 冨浦洋一: "スパースな学習データにおけるPCFGの確率パラメタの推定法" 電子情報通信学会技術研究報告. 98・209. 39-46 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 省作: "名詞句「NPのNP」の意味構造推定のための名詞の統語範疇の獲得" 情報処理学会第55回全国大会. 2. 354-355 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 飯田 健二: "名詞句「NPのNP」の意味構造推定のための意味関係について" 電気関係学会九州支部第50回連合大会. 285-285 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 省作: "K-NN推定法を用いた名詞の統語範疇の分類" 電気関係学会九州支部第50回連合大会. 284-284 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 省作: "名詞句「NPのNP」の意味関係とその統計的性質" 言語処理学会第4回大会. (未定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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