研究課題/領域番号 |
09780419
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
里深 好文 京都大学, 防災研究所, 助手 (20215875)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 混合砂礫床の侵食 / 豪雨時の土砂流集 / 非平衡流砂モデル / 水みち侵食 / 豪雨時の土砂流出 |
研究概要 |
1. 平成9年度に作成された姫川流域を対象とする土砂流出予測モデルに改良を加えた。斜面から河道への土砂の流入条件を種々設定できるようにし、降雨のピーク時あるいはその数時間前後といった異なるタイミングで高濃度の土砂を河道に流入させ、土砂流出過程に及ぼす影響を調べた。その結果、降雨のピーク時に土砂を流入させた場合に支川から本川への土砂流入が最も大きくなり、本川河道の土砂堆積量が最大となることが分かった。降雨のピークと斜面からの土砂流入のタイミングがずれると、支川の緩勾配区間に土砂がより多く堆積するために、本川への土砂流入量は減少する。また、現地観測データとの比較によると、本川中流河道の河床上昇量はいずれの計算結果よりも数倍程度大きくなっており、本川側岸の崩壊土砂量や崩壊発生のタイミングなどに関するより細かな条件設定が行えなければ、数値計算による再現は不可能であることがわかった。 2. 前年度構築した幅広い粒度分布を持つ混合砂礫を対象とした河床変動モデルを一部改良し、上記のモデルに組み込んだ。土石流からウォッシュロードまでを対象として、高瀬ダム流域の土砂流出予測を行ったところ、降雨に伴う土砂の流出過程をある程度再現できることが判明した。 3. 前年度作成した2次元の河床変動モデルを用い、平坦床を初期条件として、複数の水みちが形成され網状流路が出現する過程のシミュレーションを行った。その結果、平坦床から網状流路が出現するまでの期間については、比較的良好に再現できることが分かった。ただし、長時間計算を続けると流路の変動が停止する点に関しては、水路実験の傾向と大きく異なっており、今後の検討を要するところである。
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