研究課題/領域番号 |
09780429
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
渡辺 隆行 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (40191770)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 熱プラズマ / 誘導プラズマ / 廃棄物処理 / 数値解析 / プラズマトーチ / プラズマト-チ |
研究概要 |
1. 目的 地球環境の永続的保全の観点から、誘導熱プラズマを利用した有害産業廃棄物処理技術が脚光を浴びている。この処理では各種反応物を大量に注入した高効率な連続処理方法が望まれている。この要望に応えるためには大口径の誘導熱プラズマトーチの開発が必要となる。本研究では低周波域における誘導熱プラズマの特徴を検討し、新しい低周波大口径誘導熱プラズマシステムを開発することを目的とした。 2. 結果 本研究は平成9年度において、熱プラズマの数値解析コードの開発を行った。この数値解析コードは、反応性ガスの解離・再結合反応速度を考慮した誘導熱プラズマの温度、速度、および電磁場の分布を解析するためのプログラムである。 平成10年度には、この数値解析コードを用いて、より詳細な化学反応を解析できるように改良を行った。現在は化学反応と電離反応を考慮したコードを開発中である。この数値解析コードを用いて、プラズマを発生させる周波数の影響について解析を行った。周波数を通常の4MHzから500kHzに低くすると、プラズマの高温領域が中心に移動することがわかった。 さらに平成10年度には、数値解析で得られた結果をもとに、大口径誘導熱プラズマトーチを設計した。このトーチを用いてプラズマを発生し、プラズマトーチ内の温度分布を分光的に測定した。この測定結果は数値解析の結果とよく一致し、数値解析コードの妥当性を確認することができた。実際のトーチにおいても、低周波数で発生したプラズマの高温領域は中心に移動した。 3. 結論 数値解析結果と実験結果によって、低周波数で発生したプラズマの高温領域は中心に移動することが明らかにされた。プラズマを発生させる周波数によって、プラズマの温度分布を制御できる。また、誘導結合型プラズマによる廃棄物処理においては、低周波数が有効であることを見出した。
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