研究課題/領域番号 |
09780460
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
宗像 健三 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (70264067)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 核燃料再処理 / オフガス / クリプトン / キセノン / 窒素 / 多成分吸着 / 二酸化炭素 / 数値計算 / 放射性クリプトン / 吸着 / 多成分 |
研究概要 |
核燃料再処理工場では、せん断、溶解工程において有害なオフガスが生じる。オフガスに含まれる放射性の有害成分には酸化炭素、クリプトン、キセノン、ルテニウム、トリチウム、ヨウ素がある。本研究ではこれらの有害成分の中でも放射性のクリプトン、キセノンに着目し、それらの吸着法による回収についての検討を行った。クリプトン、キセノンの代表的な吸着剤に対する吸着特性を流通式反応装置を用いて実験的に検討した。単成分の吸着平衡は空孔溶液理論用いることにより広い分圧、温度範囲で適切に表現できることがわかった。また、吸着速度の検討では195K以下の低温では表面拡散が支配的になり、見かけの吸着速度は低温側で増加することもわかった。さらに、クリプトン、キセノンの二成分系での吸着実験を行い。共存するキセノンがクリプトンの吸着を大きく阻害することがわかった。また、クリプトン、キセノン二成分系の吸着平衡は単成分系の結果を用いパラメータの最適化を行わなくても空孔溶液理論により適切に表現できることがわかった。また、二成分系の吸着破過曲線を上記の結果を用いことにより数値計算で再現できた。さらに、バルクガスである窒素の影響も検討し、上記のように空孔溶液理論で窒素雰囲気でのクリプトンの吸着平衡を再現できた。窒素によるクリプトンの吸着に対する影響はより低温側で大きくなることもわかった。さらに、二酸化炭素の吸着特性についても検討を行い、天然モルデナイトが二酸化炭素の吸着に適する吸着剤であることがわかった。また、二酸化炭素の吸着には、共存する水の影響が大きく、数十ppmの水が共存するだけでも二酸化炭素の吸着量は百分の一程度まで減少することがわかった。
|