研究課題/領域番号 |
09780467
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長崎 百伸 (長さき 百伸) 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (20237506)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 電子サイクロトロン波 / 電流駆動 / ヘリカル系 / HE11モード |
研究概要 |
磁気閉じ込め核融合装置において、電子サイクロトロン波を用いた共鳴加熱(ECH)と電流駆動(ECCD)は、プラズマ生成・電子の局所加熱・輸送係数の評価・MHD不安定性の抑制等、極めて重要な役割を果たしている。本研究では、電流駆動のために斜め入射された電子サイクロトロン波の入射角及び偏波面の制御を行い、電流駆動のための最適入射条件を調べた。昨年度はヘリオトロンE装置において駆動機構付きミラーシステムの高パワー伝送試験及びプラズマ入射実験を行い、プラズマ電流の測定を行った。今年度は得られた実験結果を解析し、正味の電子サイクロトロン駆動電流値を求めた。得られた成果は以下の通りである。 1) ヘリオトロンEで測定されたプラズマ電流値から、コイルのリップルによって励起されるオーミック電流とプラズマ圧力によって駆動されるブートストラップ電流を除去し、正味の電子サイクロトロン駆動電流値を評価した。その結果、入射角15度程度にて最大3kAの電流が流れ、その流れる方向は単純な線形理論から予想される方向と逆であることがわかった。 2) 駆動電流値はブートストラップ電流と同程度であった。したがって、大型ヘリカル系において閉じ込めの劣化を引き起こすと危惧されているブートストラップ電流の抑制に役立つことが期待される。 3) 逆方向に電流が流れることは、加速された電子がヘリカルリップルによって捕捉され、ロスコーンに落ちることでプラズマから逃げてしまい、所謂Ohkawa currentとなっていることを示唆している。 なお、本年度の成果は、プラハで開催されたプラズマ物理国際会議にて発表した。
|