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作物に対する高濃度二酸化炭素とオゾンの単独および複合影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09780490
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関東京農工大学

研究代表者

伊豆田 猛  東京農工大学, 農学部, 助教授 (20212946)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード作物 / 高濃度二酸化炭素 / オゾン
研究概要

ダイズ(Glicine max L.Merill品種:エンレイ)に対する高濃度CO_2とO_3の単独および複合影響を調べた。6月から8月までの3ヵ月間にわたり、自然光型ファイトトロン内〔気温25/18℃(昼/夜)、相対湿度75%〕で、ダイズを育成した。対照区(350ppm CO_2)、高CO_2区(700ppm CO_2)、O_3区(350ppm CO_2+70ppb O_3)および高CO_2+O_3区(700ppm CO_2+70ppb O_3)の4処理区を設け、CO_2は24時間/日、O_3は6時間/日(10:00-16:00)にわたってダイズに暴露した。
O_3区で育成したダイズの個体葉面積は、いずれのサンプリング時においても、対照区に比べて有意に小さかった。また、O_3区の個体乾重量は、22日目においては、対照区に比べて有意な差はなかったが、48日目および61日目では有意に低かった。O_3暴露によってダイズの純光合成速度や下位葉のクロロフィル濃度が低下したが、種子の品質には大きな影響は認められなかった。
高CO_2区で育成したダイズの個体葉面積は、22日目においては対照区に比べて有意な差はなかったが、48日目および61日目では有意に大きかった。また、いずれのサンプリング時においても、高CO_2区で育成したダイズの個体乾重量は、対照区に比べて有意に高かった。高濃度CO_2条件下では、ダイズの純光合成速度が増加した。
高CO_2+O_3区で育成したダイズの個体葉面積は、22日目においては対照区に比べて有意な差はなく、48日目および61日目では有意に大きかった。また、高CO_2+O_3区の個体乾重量は、22日目においては対照区に比べて有意な差は無く、高CO_2区に比べて有意に小さかった。しかしながら、48日目および61日目においては対照区に比べて有意に大きく、高CO_2区とは有意な差は認められなかった。また、55日目にガス交換速度を葉位別に測定した結果、高CO_2+O_3区の第10葉と第11葉の純光合成速度は高CO_2区のそれらに比べて増加した。この時、高CO_2+O_3区の第10葉以上の葉では、高CO_2区に比べて、気孔コンダクタンス、葉面積およびN含量が増加した。これらの結果より、高CO_2+O_3区のダイズでは、育成中期以降に出現した葉の面積を拡大し、光合成を活発に行うことにより、個体当たりのO_3による乾物生産効率や乾物生長の低下を補償したことが考えられる。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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