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新規防汚剤による瀬戸内海の汚染評価および生態毒性評価

研究課題

研究課題/領域番号 09780494
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関岡山大学

研究代表者

岡村 秀雄  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (90253020)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード防汚剤 / 港湾 / 残留 / 分解 / 生態毒性 / 光分解 / 分解産物
研究概要

1、 瀬戸内海港湾部における海水中のIrgarol 1051
1996年から.1997年にわたり、瀬戸内海沿岸の1府9県におけるマリーナ、漁港、貿易港において採取した海水93試料の内、24試料からIrgarol 1051を検出した。溶存態Irgarol 1051濃度は0〜264ng/Lであり、ヨーロッパで報告されている濃度範囲内にあった。1998年には岡山県南部の2定点で経時的測定を行い、すべての海水試料から本物質を検出した。以上のことから、本物質は主として小型のプレジャーボートおよび漁船用の船底塗料として使用されていると考えられた。ヨーロッパ以外での残留分析はこれが初報である。2、 Irarol 1051の光分解性評
野外実験により、1)水中の本物質は太陽光によって分解し、難分解性の分解産物M1を生成すること、2) 光分解速度は純水中よりも天然水中においてより早く、しかもM1の生成量は天然水中の方がより多いことを明らかにした。紫外線ランプを用いた室内実験によっても、野外実験での観察結果を再現することができた。
3、 Irarol 1051および分解産物の生態毒性評価
1) 分解産物の分離精製:分解産物Mlは異なる3種の分解経路(太陽光分解、木材腐朽菌による生分解、水銀を触媒とした加水分解)によって生成することを明らかにした。そこで、水銀化合物を触媒とした親物質の加水分解反応を利用してMlを大量に生成させ、HPLCを用いて分離精製した。
2) 急性・慢性毒性評価:マイクロバイオテストを活用した生態毒性試験により、分解産物M1の毒性を定量的に評価した。藻類および甲殻類に対するM1の毒性は親物質よりもやや弱かったが、藻類に対する阻害は市販の除草剤の活性に匹敵していた。また、親化合物は高等植物の幼根伸長に対して阻害を示さなかったが、分解産物は強い阻害を示した。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Okamura,H et al.: "Photodegradation of irgarol 1051 in water" J.Environ.Sci.Health. B34(2). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Liu,D.et al.: "Survey for the occurrence of the new antifouling compound Irgarol 1051 in the aquatic environment." Water Research. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Liu,D.et al.: "Mercuric chloride-catalyzed hydrolysis of the new antifouling compound Irgarol 1051" Water Research. 33. 155-163 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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