研究課題/領域番号 |
09780581
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中谷 良人 昭和大学, 薬学部, 助手 (80266163)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | cPLA_2 / アラキドン酸代謝 / 相互作用分子 / C2ドメイン / カルシウムイオン / リン酸化 |
研究概要 |
グルタチオンSトランスフェラーゼ融合cPLA2をプローブとして利用したFar-Western解析によって検出された、ラット線維芽細胞株3Y1細胞に存在する分子量60kDaのcPLA2結合タンパク質(P60)は核マトリックスを豊富に含む画分(1%NP-40不溶性画分)に大部分が存在していたので、本画分を大量に調製し同定を試みた。ポリアクリルアミド電気泳動で分離後、P60のバンドを切り出し、リジルエンドペプチターゼを用いたクリーブランド法によるペプチドマッピングを行い、2つのペプチド断片のN末端アミノ酸配列を決定することができた。これらの配列をもとに3Y1のcDNAをtemplateに用いたdegenerated PCRによりP60のcDNA断片を得た後、遺伝子データベース検索した結果、細胞骨格系タンパク質であるビメンチン(分子量57kDa)と完全に一致した。先に決定したN末端アミノ酸配列は2つともビメンチンの配列中に見いだされ、双方ともにリジン残基の直後に位置していた。実際にcPLA2とビメンチンが結合するか否かを検討するため、大腸菌を用いてリコンビナントのビメンチンを作製しFar-Western解析を行った結果、結合が検出された。また、ビメンチンを自然発生的に欠損した株が存在する培養細胞SW13を材料に用いてFar-Western解析を行うと、天然型SW13細胞には分子量60kDaのバンドが検出されたが、ビメンチン欠損株では検出されなかった。以上の結果から、分子量60kDaのcPLA2結合タンパク質P60はビメンチンであると結論した。
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