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嗅周囲皮質と海馬傍回における物体記憶と空間位置記憶の機能分布

研究課題

研究課題/領域番号 09780768
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関京都大学

研究代表者

中村 克樹  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (70243110)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードサル / 側頭葉 / 記憶 / 嗅周囲皮質 / 海馬傍回 / 神経細胞 / 視覚応答 / 物体視 / 空間視
研究概要

霊長類において下側頭連合野TE野および側頭葉腹側部(側頭極皮質・嗅周囲皮質・海馬傍回など)が視覚の認識や記憶に重要であることが示されてきている。本研究の目的は、神経生理学的により詳細に側頭葉腹側部の機能を明らかにすることである。この目的のために、1)注視課題、2)図形記憶弁別課題、3)写真記憶弁別課題、4)空間位置記憶弁別課題を遂行中のサルの側頭葉腹側部から単一神経細胞活動を記録・解析した。
海馬傍回(後頭-側頭間溝およびその内側部、TF野に相当)する領域の神経細胞498個の活動を記録し、その応答性を解析した。これらの神経細胞の43%は、単純な視覚刺激に対し応答した。テストできた神経細胞の11%は方位選択性を、31%は色選択性を示した。また25%は、静止刺激よりも動く刺激に強く応答した。この結果は、形態視と運動視の両方の情報が海馬傍回に伝えられていることを示唆するものである。
また本研究では、サル海馬傍回の神経細胞は、上記の図形・写真・位置の記憶課題いずれにおいても顕著な応答を示さなかった。このことは、神経心理学的研究が示唆するように、サル海馬傍回は遅延非見本合わせ課題の遂行に直接関与していないことを示唆するものと考えられる。しかし、今回の結果が示唆するように海馬傍回が形態情報と空間情報の両方を処理している可能性を検証するために今後、「ある位置のある形」といった記憶を必要とする課題等で海馬傍回の役割を調べる必要がある。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

URL: 

公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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