研究課題/領域番号 |
09780802
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
山岡 哲二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (50243126)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 核移行性シグナル / 遺伝子導入 / カチオンポリマー / ポリペプチド / lac-Z |
研究概要 |
H9年度の研究において遺伝子導入用キャリヤー分子の生体内分解性の重要性が示唆された。そこで、本年度はポリペプチドによる遺伝子導入実験を行った。その結果、ポリアルギニンなどの強解離カチオン残基とするポリペプチド分子の有用性が明らかとなった。一方、弱解離基しか有さないポリリジンは遺伝子発現を誘導しなかったため、リジン残基のアミノ基を四級化した新規ポリペプチド(PLL3)を合成したが、得られた四級化ポリリジンも全く遺伝子発現を誘導できなかった。しかしながら、リジンとセリンのランダム共重合体であるポリリジン-セリンのリジン残基を四級化したPLS3は高い遺伝子導入能を有した。このことは、遺伝子導入キャリヤーとして、強解離基のみではなく、非電荷親水性基(PLS3の場合には水酸基)が必須であることを示す直接的証拠となる。さらに、本研究では独自に分子設計したビニル主鎖型カチオン性ポリマーによる遺伝子導入能を詳細に検討した結果、カチオン基密度の重要性をも突き止めた。これらの事実に従って、当初の計画である{(AG)mPRNG}n繰り返しポリペプチドの分子設計方針を改め、さらにカチオン基密度の高い{(AG)mRPRSR}nのコンストラクションを行った。このように、本年度に得られた結果の高い汎用性と有用性により、さらに発現効率の高い分子設計が可能となった。
|