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実況放送におけるフレームと視聴者の快・不快感との関係を探る社会言語学的研究-オリンピックのマラソン放送の談話分析を通して-

研究課題

研究課題/領域番号 09834010
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 談話(ディスコース)
研究機関東洋大学短期大学

研究代表者

三宅 和子  東洋大学短期大学, 日本文学科, 助教授 (60259083)

研究分担者 岡本 能里子 (岡本 能理子)  東京国際大学, 教養学部, 助教授 (20275811)
村松 賢一  御茶の水大学, 文教育学部, 助教授 (00272732)
永瀬 治郎  専修大学, 文学部, 教授 (00076390)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードフレーム / 談話 / スポーツ放送 / インターアクション / 快・不快 / 視聴者 / アナウンサー / 解説者 / 談話分析 / メディアと言語 / スポーツ実況放送 / テレビ視聴者 / 質的分析 / 数量的分析
研究概要

アトランタ五輪の女子マラソンテレビ放送は視聴者の批判を浴びたが批判の的はアナウンサー(以下「アナ」)と解説者(以下「解説」)の言語行動に集中していた。本研究はこの批判が日本の言語社会構成員の規範や期待感を反映しているものと考え、どのような要因が視聴者の不快感を招いたかを究明する。
女子テレビ放送の特徴を明確するため、比較として同マラソンのラジオ放送、男子マラソンのテレビ放送を使用し、数量的、質的研究の二つのアプローチで分析を行った。数量的研究ではこの放送のビデオを視聴した被験者(185名)にアンケート調査を行い、アナ・解説に対しての総合評価を目的変数、評価の要因と考えられる要素を説明変数とする重回帰分析を行った。その結果、評価の要因としてアナと解説に共通して「相手とのコンビネーション」と「声の特徴」、そのほかアナでは「説明内容の適切性」「緊張度」「説明の自然さ」「気になる表現の有無」など、解説では「解説としてのわきまえ」「態度」などが抽出された。質的研究では、女子マラソンをラジオ、テレビの放送の音声面で比較したところ、ラジオのアナ・トークがきわめて定型的なスポーツ放送独特のリズムパタンを実現し、解説がそれに合わせるいわゆる「餅つき」形であるのに対し、テレビはアナと解説のリズムが不定型で、あいづちの欠如やずれでリズムが作り上げられていない。また、女子のテレビ、ラジオ放送、男子テレビ放送の談話を比較すると、女子テレビ放送はアナ・解説に相づちがほとんどなく種類も少ない、発話が長く、話者交替時にインターアクションが3層構造をなさない、対話型話段から実況形話段の移行時に解説に対するアナのフォローがない、解説の発話権が自己主張的で、アナの使うべき談話標識を使う、などの現象が見られた。このように女子テレビではアナと解説の役割分担が欠如し、対話型インターアクションが放棄されているが、数量的研究の結果も支持するように、このことが視聴者の不快感と特に関連が深く、翻ればそこが日本の言語社会のスポーツ放送に望まれる談話を示唆しているといえよう。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 三宅和子: "スポーツ実況放送の談話スタイル-実況におけるアナウンサーと解説者の役割-"東洋大学短期大学紀要. 第29号. 157-166 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 三宅和子: "スポーツ実況放送の談話スタイル-実況におけるアナウンサーと解説者の役割-" 東洋大学短期大学紀要. 第29号. 157-166 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 三宅和子: "スポーツ実況放送の談話スタイル" 東洋大学短期大学紀要. 29号. 11-20 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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