研究課題/領域番号 |
09836001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫の制御機構
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20134364)
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研究分担者 |
岡田 誠治 千葉大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50282455)
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20208523)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | c-Fos / トランスジェニックマウス / アポトーシス / 血球糸幹細胞 / ドーマントな状態 / 発現誘導型遺伝子 / 血球系幹細胞 / 胚中心 / B細胞 / クラススイッチ |
研究概要 |
1. 成熟B細胞が抗原刺激を受けた後の脾臓胚中心でのクラススイッチ過程におけるc-Fosの機能の解析 持続発現型のc-Fosトランスジェニック(H2-c-fos)マウスや発現誘導型c-Fosトランスジェニック(Mx-c-fos)マウスを用いて以下の研究成果を得た。 1) 外因性c-Fosの発現を誘導した結果、IgGlへのクラススイッチ過程で細胞死(アポトーシス)に陥ることをTUNEL法で明らかにした。 2) c-Fosにより誘導されたアポトーシスがBCL2によりブロックされることが明らかにした。以上の結果から、c-Fosはクラススイッチ過程における胚中心B細胞にアポトーシスを誘導することが明らかになった。すでにc-Fosは抗原刺激を受けたB細胞に発現誘導されることが知られているので、c-Fosが胚中心で自己抗原と反応するB細胞がアポトーシスにより排除される機序において重要な機能を担っていることが示唆された。 2. 成熟B細胞が骨髄において血球系幹細胞から分化増殖する過程でのc-Fosの発現とその機能の解析 発現誘導型c-Fosトランスジェニック(Mx-c-fos)マウス由来の血球系幹細胞を用いて以下の研究成果を得た。 1) 正常マウスの骨髄より血球系幹細胞ををSCFとIL-7で刺激すると30分以内に一過性のc-Fosの発現誘導が起きることを明らかにした。 2) 血球系幹細胞が分化増殖刺激を受ける前に発現誘導剤を加えて外因性c-Fosの発現を誘導すると、SCFとIL-7の刺激を受けたにもかかわらず、その分化増殖を停止したドーマントな状態で生存することを明らかにした。以上の結果から、血球系幹細胞が分化増殖を開始する時一過性に発現誘導されるc-Fosの量が、その幹細胞がドーマントな状態にとどまるかどうかを決定している因子であることを明らかにした。
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