研究課題/領域番号 |
09836007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫の制御機構
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研究機関 | (社)北里研究所 |
研究代表者 |
森川 裕子 社団法人北里研究所, 基礎研究所, 室長 (20191017)
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研究分担者 |
塚本 俊彦 北里大学, 薬学部, 助教授 (10236862)
壇原 宏文 (檀原 宏文) 北里大学, 薬学部, 教授 (40114558)
片桐 拓也 国立精神神経センター, 神経研究所・診断研究部, 科学技術特別研究員 (70126100)
松井 英則 社団法人北里研究所, 基礎研究所, 室長補佐 (30219373)
菊地 雄士 (菊池 雄士) 社団法人北里研究所, 基礎研究所, 室長 (60262078)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | チロシンキナーゼ / Pyk2 / アイソフォーム / 感染免疫 / サルモネラ / エイズ / Fyn / Chk / マクロファージ分化 |
研究概要 |
チロシンキナーゼPyk2の機能を解析することを目的として、Jurkat T細胞ならびにWEHI231B細胞のPyk2高発現株を樹立した。樹立した細胞株は、正常のPyk2、我々が見いだしたプロリンリッチ領域を部分欠失したPyk2、キナーゼ活性を欠損したPyk2、N端側のチロシンをフェニルアラニンに置換したもの、及び、C端側のチロシンをフェニルアラニンに置換したもの、計5種類の高発現株である。これらのPyk2高発現Jurkat T細胞株を用い、T細胞抗原レセプターとCD28の共刺激後におけるMAPキナーゼ、JNK、p38の活性化ならびにIL-2の産生について親株Jurkat T細胞と比較検討した。その結果、Pyk2がJNKの活性化を介してTリンパ球におけるIL-2産生に関与すること、その際、Pyk2の活性とN端側チロシンのリン酸化が必須であること、が明らかになった。さらに、Pyk2がVavに会合することを新たに明らかにした。Vavは、免疫系細胞特異的に発現され、small G proteinのRhoやRacの活性化因子であり、RacはJNKを活性化することが知られているので、このことから、Pyk2によるJNKの活性化が説明しうる。 一方、WEHI231B細胞のPyk2トランスフェクタントの解析からは、酸化ストレス(lmMH_2O_2)によってBリンパ球に引き起こされるJNKの活性化にPyk2が関与していることが新たに判明した。 チロシンキナーゼFynならびにChkのノックアウトマウスを用いたMAIDSウイルスとサルモネラ感染実験は、現在、それぞれ基礎条件の検討を終了し、感染後の免疫系の動態を検討中てある。また、同様の感染実験を目的として、不活性型Pyk2をTリンパ球において高発現するトランスジェニックマウスを作成している。
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