研究課題/領域番号 |
09838034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性工学
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
須永 剛司 多摩美術大学, 美術学部・情報デザイン学科, 教授 (00245979)
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研究分担者 |
永井 由美子 多摩美術大学, 美術学部・情報デザイン学科, 研究員
植村 朋宏 多摩美術大学, 美術学部二部・デザイン学科, 講師
植村 朋弘 多摩美術大学, 美術学部, 講師
佐藤 啓一 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | デザイン / ヒューマン・インタフェース / 認知科学 / インタラクション / 生態学的アプローチ / ヒューマンインタフェース / インタラクション (相互作用) / インタラクション(相互作用) |
研究概要 |
コンピュータと通信ネットワーク技術の発展により、大量のかつ多様な情報が、人々の間で交換されるようになってきている。さまざまなメッセージを獲得しそして発信する人々は、「情報」で構成された世界が、自分たちの周りに広がっていることを感じている。 コンピュータ・スクリーン上のダイナミックでインタラクティブな言葉の広がりによって作り出される、その世界を、本研究では「情報メディア空間」と呼ぶことにした。しかし、スクリーンと対面し仕事をする人々が、その「情報メディア空間」の仕組みを把握しそこで豊かな知的活動をすることは決して容易なことではない。そこには「わかること」に関するさまざまな問題が存在している。情報技術が実現するその空間を、人間の知的活動が自由に活力をもって結びつき広がる場、つまり人間の「環境」として形を与えることが不可欠となっている。 本研究では、「情報メディア環境」をデザインするための枠組みを明らかにするために、人間と環境のインタラクション(相互作用)のモデル化を試みた。 (1) 人間と環境の相互作用に関する先行研究の可視化を行った。J.J,ギブソンが生態学的視覚論で展開した、物理空間における見え、つまり人間と環境の相互作用を中心に関連する議論をコンピュータに可視化した。その応用として、人間と情報メディア空間の相互作用のモデル化を行った。 (2) 実際の活動体験を可現化する研究では,人々の活動体験が情報メディア空間に翻訳されるときの表現特性を明らかにした。 (3) 協調活動の可視化研究では、コンピュータを利用する協調活動支援ツールのデザイン事例の分析から、情報メディア空間の構成要素の特性「主体,対象オブジェクト,場」それらの状態遷移のモデルが導かれた。 身体をもった人間が、自己の認識と対象情報との言語的なインタラクションを遂行しながら、現実世界としての活動に言語活動を結びつけている場こそ、情報メディア環境であるということを考察することができた。人間とインタラクトする「情報メディア環境」とは、決してコンピュータ・スクリーンに閉じた世界ではない。物理空間と情報メディア空間が統合するモデルとしてそれをデザインする方法を築いていくことが今後の研究課題である。
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