研究課題/領域番号 |
09838036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性工学
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
森 典彦 東京工芸大学, 芸術学部・デザイン学科, 教授 (10174377)
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研究分担者 |
高梨 令 東京工芸大学, 芸術学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 認知とイメージ / 特徴の非線形変換 / 形の探索 / 形の視覚化 / 連鎖的構造 / ラフ集合理論 / 極小縮約 / 自動車の形 / 類縁関係 / イメージ / 感性的特徴 / 正準相関分析 / 形の認知 / 特徴の定量化 |
研究概要 |
人工物の設計において、認知・イメージ上の特徴に関してある目的を設定し、これに適応する形態の探索と視覚化技術の開発をめざして研究し、いくつかの成果を挙げることができた。 1. 製品デザインの魅力と注目した部位の関係。 感性的特徴として自動車の形の認知と魅力の関係を取り上げ、特別に工夫した正準相関分析によって形を推定するシステムを構築した。推定は形の仕様としてでなく例示による視覚化によって与えられる。 2. 特徴の非線形変換によるデザイン形状候補の生成。 人工物の特徴をある中立的図形からの幾何学的差分パタンと定義することで定量化し特徴変換アルゴリズムを開発した。自動車を事例とし、2次元図形で表された自動車の形の与える種々のイメージを強弱さまざまに制御し得ることが確かめられた。 3. 特徴の非線形変換におけるパラメータと生成された形のイメージとの関係。 上記のアルゴリズムを使って自動車の多様な形を生成し、初期条件およびパラメータとアンケートで得たイメージとの関係を調べて定性的な知見を得た。しかしこの関係の同定モデルは複雑すぎて実用性がまだ不十分である。 4. 感性工学を特徴づける感性の連鎖構造。 上記の関係を基本的立場から洞察するため、あるイメージをもたらす形の要素パタンのもつ性質をラフ集合理論における極小縮約によって調べた。要素パタンは複数あって連鎖的構造をもつ。形の探索モデルにはこの構造の組み込みが必要でありその方策を示唆した。 以上を纏めると、3.の探索モデルに4.を導入してイメージ上の特徴を目的とする形態を探索し、1.の線形モデルまたは2.の非線形アルゴリズムによって形態を視覚化することが可能となった。ただし3.のモデルの問題点と、他の製品あるいは印刷物などへの拡張が未着手であって今後の課題である。
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