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大発生周期の異なるキシャヤスデ種群の集団生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09839011
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 自然史科学
研究機関信州大学

研究代表者

藤山 静雄  信州大学, 理学部, 教授 (70109164)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードキシャヤスデ / 周期的発生 / 生活史 / 土壌動物 / 染色体 / Diplopoda / Chromosome
研究概要

1999年度には塩尻市東部、鉢伏山一帯で成体が、すなわち霧ヶ峰から美ヶ原に至るヴィーナスライン沿いで成体の大発生が観察された。特に9-10月にかけて側溝、コンクリート製の切土斜面に多数の成体が観察された。鉢伏山の周辺では比較的密度が低く、森林内、道路周辺では成体が散見されたに過ぎなかった。これらの調査では、採集個体はすべて成体であり、幼虫は全く観察されなかった。一方、霧ケ峰から蓼科高原に至る一帯では、7齢幼虫が大発生した。観察された幼虫は大部分が白色の個体で成体のように黄赤褐色をした個体はごく少なかった。これらの個体も含めて観察されたものは全て7齢幼虫の個体で成体や6齢の個体は全く見られなかった。採集された成体については、交尾個体は全く見られず性成熟していないことは明らかである。染色体調査では、分裂像が観察できず、染色体数を確認することは出来なかった。これらの結果はこれまで交尾等の繁殖行動の1過程としての群遊行動であるとする説と、分布拡大を主体とする分散行動であるとする説があるが、後者の説を支持する有力な証拠である。また、成体、7齢幼虫の存在など8年周期は今回の調査でも厳密に維持されておりその周期性の厳密さは筆者がこれまで指摘してきた周期決定メカニズムが良く働いていることを示すものである。また、それらの分布域は24年前の分布域の境界線とほとんど変わっていない。このことは本種が土壌中に生息することを考えれば当然といえるが、近隣の個体群が他の個体群の発生経過に何らの影響も及ぼしてはいないことを示すと考えてよいだろう。次ぎに、岐阜県側での調査では6齢幼虫が見つかっているがヒダヤスデと考えられる。シ化し厳密な同定は出来ていない。その他、伊那地方では1齢幼虫が、山梨県塩山市では3齢幼虫が観察され、それぞれ8年周期の発生が予想される齢の個体群が生息していた。今後、地域の個体群間の関係、染色体数の決定等さらに詳しく解析する必要がある。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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