研究課題/領域番号 |
09871019
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
大串 健吾 京都市立芸術大学, 音楽学部, 教授 (00203745)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ストループ効果 / 絶対音感 / 反応時間 / ピッチ / 認知的干渉 |
研究概要 |
ストループ効果とは、色と文字の意味が一致していないカラーワードに対して、被験者に色の反応を求めたとき、色と文字の認知の間に干渉が生じ、反応時間が増大するという視覚心理学の分野における効果である。この研究の目的は、「色」と「文字の意味」に対して、絶対音感保有者の認知する歌声の「音高(音名)」と「意味(単語)」を対応させ、聴覚の分野においても視覚におけるストループ効果と同様の効果が生じるかどうかを調べることである。音声刺激としては歌手に1オクターブ内のハ長調のド音からシ音までの音高をもつ7音をそれぞれ、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、という単語(発音)で発声してもらったものを用いた。被験者は絶対音感を保有している音楽専攻学生である。実験方法としては、被験者は音声刺激を聴取し、できるだけ速く音刺激の音高を口頭で答えた(音高反応)。音声刺激の始めから口頭反応の始めまでの反応時間(RT)を測定した。次に、音名にかかわらず、発声した単語をそのまま答えさせる実験(単語反応)も行った。実験結果のうち、音高反応に関しては、すべての被験者について、音声刺激の音名と発声した単語の一致した条件における反応時間RTsは異なった条件における反応時間RTdよりも有意に短かかった。単語反応についてもほとんどの被験者について、RTs<RTdとなったが、全体的には有意差はなかった。なおこの研究は、平成11年9月に日本音響学会、11月に日本音楽知覚認知学会のそれぞれの研究発表会で発表した。さらに平成12年8月に英国で開催される第6回音楽知覚認知国際会議において発表する。
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