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"移動民(homo movens)"の境界のこえかたに関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 09871035
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関横浜市立大学

研究代表者

新原 道信  横浜市立大学, 商学部, 助教授 (10228132)

研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード人の移動 / 異文化 / 地域形成 / 移動民 / 制度 / 根 / 境界 / 混沌
研究概要

本研究の眼目は、横浜・神奈川における人の移動と異文化接触が地域形成にいかなる影響をおよぼし、またその中で個々人の内面にいかなる変動が生じたかに関する実証研究を蓄積することにあった。そこでは定住者が流入者をどう見たかではなく、都市社会へ流入してきた人々のものの見方に焦点をあて、今後まだ多くの事実の蓄積を必要とするが故に、萌芽的研究であることが必要であった。このような目的から、横浜・神奈川の"移動民(homo movens)"への聞き取り調査、そしてかれら"移動民(homo movens)"の出身地調査をおこない、“移動民(homo movens)"のものの見方の中に、いかなる意味で都市や地域に関する新たな都市・地域社会論の萌芽を見いだせるのかを明らかにすることを試みた。幸いこれまでの研究成果をとりまとめた拙著『ホモ・モ-ベンス〜旅する社会学〜』あるいは共著『自治体の外国人疎策』などが刊行され、情報提供へのお礼として、これらの著作に配布をおこない、深い聞き取り調査が可能となった。調査研究の成果は著作に詳しいがひとつだけあげる-確固たる枠のなかにきっちりとおさまって生きるのではなく、制度的にはしばられつつも文化や国家の境界をはみ出し、すりぬけて、のりこえていくことを日常としている人たちに、枠の内側にとどまる人間のカテゴリーで質問しても、とどまる人間の整理をはみ出す言葉しか出てこないだろう。彼らにとっての"根"とは何かというと、くずれおれようとしたときにつかみ取るもの、そういうふうになってみて初めて、ふと来し方を振り返ったときとか、倒れそうになったときにグッと寄り掛かったりするときにのみ、現れるもので、実体として、例えば昔から純粋な日本社会があったとかとか言うのではなくて、歩き始めて、自己でも他者でもない、あるいは逆にブラジル人でも韓国人でも在日でもあるという混沌の中にあるものによって、いわば選びとられた、本人によってつなぎ止められたものである。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 新原道信: "「沖縄を語るということ〜地中海島嶼社会を語ることとに比較において」" 『沖縄文化研究』. 23. 135-171 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] Michinobu,Niihara: ""Migrazione e formazione di minoranze"" Quaderni bolotanesi,sassari,Italia. 23. 195-206 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 新原道信: "「横浜市〜ホモ・モ-ベンスのまち〜」" 駒井・渡戸編『自治体の外国人政策』明石書店. 59-89 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 新原道信: "「THE BODY SILENT〜身体の奥の眼から社会を見る〜」" 『現代思想』. 26・2. 243-257 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 新原道信: "ホモ・モ-ベンス〜旅する社会学〜" 窓社, 269pp (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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