研究課題/領域番号 |
09871039
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
森田 明美 東洋大学, 社会学部, 教授 (70182235)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 親意識 / 保育所 / 幼稚園 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / ボランティア / 支流 / 交流 |
研究概要 |
研究の最終年にあたり、保育所では千葉県市川市「きょうだいボランティア」における小学生・中学生・高校生68人の14箇所の民間保育所におけるボランティア活動の実施と、調査の実施、調査結果の集計・分析、茨城県土浦市夏休み保育所ボランティア中学生・高校生約30人の実施と、調査の実施、調査結果の集計・分析、大阪市「福祉ちょっと体験スクール」に参加した中学生約200人の実施と、調査の実施、調査結果の集計・分析のまとめをおこない、1999年度の実施とプログラム開発につなげた。また、幼稚園では、川崎市元住吉幼稚園の5歳児(障害のある子を含む)と地域の今井中学3年生との1日交流活動を実施した。中学3年生が高校受験後の発表までの数日間を利用したこの活動であったが、1998年3月には幼稚園だけであった交流が、1999年3月の交流では中学生の選択肢に保育所も入れ、交流の輪が地域に広がっていった。 これらの調査にもとづく乳幼児との交流は、たとえそれが1日であろうと、小学生・中学生・高校生のもっている子どもへのマイナスのイメージをプラスのイメージに大きく転換させること、そして、高校生くらいになると、保育所に訪問した動機が学校等からの課題や強制的なものであっても、乳幼児との楽しい遊びの経験は、乳幼児へのイメージの転換、そして、親子観をも転換させることが明らかになった。ただし、交流の対象となる乳幼児の年齢では小学生・中学生・高校生と一緒に遊べる年齢である2.3歳が歓迎されており、そして、活動としてはいっしょに遊ぶことが重要な経験であることも明らかになってきた。一方乳幼児にとっても小学生・中学生・高校生との交流は地域の異年齢の先輩を知る大変いい機会につながっていること、また遊び相手としてもおとなとはまた違った対等な関係がそこには展開され、大変楽しい経験になっていることも明らかになってきた。 問題はこうした小学生・中学生・高校生を受け入れる保育所・幼稚園の教職員たちの負担・送り出す学校側の理解である。とりわけ、自発的な参加ではない小学生・中学生・高校生の場合には、乳幼児との交流に入るまでの小学生・中学生・高校生に対する援助が必要であり、教職員たちの日常的な業務がさらに増えることになる。こうした問題への配慮が十分になされることが、今後の活動の永続性、広がりには必要になってくるであろう。
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