研究概要 |
<研究の目的> 本研究の目的は10代後半の不登校生に対して心身の元気回復と生き方探しを図るために,いかなる支援がより有効であるかを、様々な支援プログラムを提供しそれを検証することを通して明らかにしようとするものである。これまでこの種の研究はほとんどなされていないのが現状である。それはこの年齢の不登校生が家庭ないしは地域の居場所に個で存在していたからであろう。 <研究の方法> 第1は全国のこの年齢の不登校生の居場所にヒヤリングをかねて調査しいかなる支援プログラムが、不登校生に適合するかを調べる。第2にそうしたプログラムの優れた要素を含むプログラムを、実験実践施設にプログラムとして提供し、そのプログラムによって不登校生の心身の回復を追跡し、支援プログラムの在り方を考察するものである。 <研究の結果>(1)ヒヤリングを含む全国の支援現場の調査で、不登校生に比較的歓迎されたプログラムは,野外活動(園芸、動物飼育、モトクロス、野外環境づくり)、屋内活動(音楽、粘土・陶芸、木工、料理、パソコン)、社会的活動(幼児施設、老人施設、精神障害者施設)、進路支援活動(職場体験、キャンパス訪問、職業興味検査).(2)実践プログラムの満足度については一年間4回の検証によって以下のプログラムに高い満足度が出ました。満足度の高い順から上げると(a)音楽 (b)木工 (c)老人ホームボランティア (d)障害者施設ボランティア (e)料理。 (3)実践プログラムに関する効力感の調査については、上記(a)がら(e)の全てに高い反応が出た.(4)不登校状態の回復に特に有効だったプログラムについては、 (a)音楽(b)料理(c)幼児ボランティア(d)野外活動(e)障害者ボランティアであった.
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