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明治後期における文学読者層と読書についての実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09871070
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関光華女子大学

研究代表者

関 肇  光華女子大学, 文学部, 助教授 (70236074)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード活字文化 / 尾崎紅葉 / 読者層 / 読書 / 挿絵 / 文学雑誌 / 文学青年 / 投稿 / 誌友会 / 新聞小説 / 読者 / 金色夜叉 / 読売新聞 / 演劇 / メディア・ミックス / 受容
研究概要

明治後期の読者と読書について、主に以下のことを考察した。
1 印刷による活字文化は、語り物における直接的な対面状況とは異なり、作者と読者の関係を間接化し疎遠なものにする。その作者と読者の距離を乗り越えようとして作者や出版者がとるさまざまな方策には、文学の生産と享受のあり方が反映している。そうしたあり様について、尾崎紅葉の文学の展開を軸として、書物や雑誌の価格、判型、装丁、広告といったテクストの物質的な形態、およびテクストにおける語りの手法などから跡づけた。
2 新間・雑誌における挿絵と小説の関係、およびそれに対する読者の反応を調査した。挿絵は読者の物語世界への想像力を増幅する。通説では、活字文化の成立とともに、音読から黙読ヘ、集合的なものから個人的なものへと読書の仕方が変化するとされるが、それは必ずしも一方が他方に取って代わるわけではなく、黙読や個人的な読書の場合にも、読者たちは想像的な連帯感を共有している場合があり、挿し絵はその中心的な契機になっていたと考えられる。また、文学の読者層の裾野を広げるうえで、挿絵は少なからぬ役割を果たしている。
今後の展望としては、読者層の社会的な構成と読み書き能力との相関関係、読書という行為の基盤となる日常の生活習慣の変化などについて明らかにしていく必要がある。そのためには、近世〜近代〜現代にわたる長期的な動向を視野に入れた検討が不可欠となる。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 関 肇: "文学青年の勢力圏-『文庫』における読むことと書くこと-"光華女子大学研究紀要. 第37号. 39-55 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 関 肇: "紅葉文学の界面-活字的世界における作者と読書-"国語と国文学. 第77巻第5号. 14-25 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 関 肇: "アイロニーの機制-国木田独歩「牛肉と馬鈴薯」論-" 光華女子大学研究紀要. 第36号. 39-60 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 関 肇: "記憶を語る言葉-国木田独歩「忘れえぬ人々」論-" 光華女子大学研究紀要. 第35号. 23-54 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 小森 陽一: "メディア・表象・イデオロギー" 小沢書店, 338 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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