研究課題/領域番号 |
09871083
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
塚本 秀樹 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (60207347)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 言語類型論 / 対照言語学 / 日本語 / 朝鮮語 / 語形成 / 複合格助詞 / 複合辞 / 文法化 / 統語現象 / 膠着性 / 諸言語現象 / 複合動詞 |
研究概要 |
平成9年度と平成10年度に引き続き、入手した理論言語学・一般言語学関係の図書・論文によって、従来、提案されてきた理論的枠組みや考え方を検討し、入手した日本語・朝鮮語・トルコ語・モンゴル語・ツングース諸語などに関する参考書によって、記述されている範囲内でそれぞれの言語の事実を確認した。さらに、学生の協力で日本語に関するデータを収集し、本研究代表者の直感が効かない朝鮮語・トルコ語・モンゴル語などの言語については、インフォーマント調査を行ってデータを収集した。それらの収集されたデータは、学生の補助を得て整理した。 昨年度はこのような基礎作業に基づき、日本語と朝鮮語における複合格助詞については、日本語は単一の形式(構造)に複数の意味(機能)を対応させる傾向が強く、朝鮮語は単一の形式(構造)に単一の意味(機能)を対応させる傾向がより強い、といった、自身これまでの研究成果である語形成に関する論を発展させた統一的な捉え方ができることを明らかにした。 今年度はさらに両言語における複合格助詞以外の複合辞について分析・考察を行った。その結果、「上」や「内(うち)」といった位置を表す名詞を含んだ複合辞など、複合格助詞の場合と同様に上述の統一的な捉え方ができるものがあることを指摘し、この統一的な捉え方が正当であることを証明した。また、こういったことが、朝鮮語では日本語におけるほど文法化が生じていない、という事実につながっていることを明らかにし、両言語間におけるその相違の原因についても論じた。なお、トルコ語やモンゴル語については、以上の研究成果と照らし合わせながら、現在、分析・考察中である。
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