研究概要 |
1 研究目的 社会現象は複雑化・多様化しており,分析にはいろいろな学問分野の協力を必要としている。企業の財務分析もその1つの例であり,従来の企業財務分析では,ストック(財産)分析,フロー(収益力)分析など財産や資金の流れに関する分析が中心であり,自然環境を保護する視点に基づく要素がほとんど含まれていなかった。 我々は自然環境を保護する視点に基づく環境因子を導入し,ニューラルネットワークモデルを用いて企業分析を行うことにより,人類が生存・発展すべき基本的要件を満たした企業のあり方の研究を進めてきた。 2 研究実施の概要 (1)平成9年度に購入したパーソナルコンピュータ(Visual Technology,VT-Alpha533S/N)を利用して,株価のデータなどを入力し,ニューラルネットワークモデル,カルマンニューラルネットワークモデルを用いて企業分析を行ってきた。 (2)環境問題と企業責任,日本の株価分析等の書籍を購入し,環境問題を視野に入れた企業分析に取り組んできた。 (3)環境マネージメントシステムであるISO14001を取得した企業を中心に環境報告書を収集し,環境因子,技術因子および環境保護対策等の制度因子の定量化,情報提供様式の標準化および企業分析モデルについて分析し,その成果を学会等で発表してきた。
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