研究概要 |
・6月のOverwolfachで、Colding氏(New-York)が,リッチ曲率【greater than or equal】-1なるn次元Riemann多様体の列M_iが距離空間XにGromov-Hausdorff距離に関して収束するとき、M_iのラプラシアンがXのラプラシアンに収束すると発表した。これは、dimX=nの場合と思われる。この研究集会でのColding氏との議論は本研究に大変有益であった。 ・断面曲率【greater than or equal】-1の場合には、今年度分担者塩谷との共同研究により、3次元における崩壊が明らかになった。従って、今後これをリッチ曲率【greater than or equal】-1の場合に拡張してラプラシアンのコンパクト化 ・Alexandrov空間上のラプラシアンに関して国内で進展があった。塩谷が,佐賀大の桑江・町頭両氏との共同研究により、Alexandrov空間上のラプラシアンと熱核を構成した。これにより、特異リッチ曲率をもつ空間上のソボレフ型埋め込み定理を得る事がより現実的な課題となった。 ・分担者塩浜との特異空間の幾何学に関する有益な議論、国内の研究集会への出席や許洪偉氏(中国)の九大への招聘などによる大域解析学に関する有益な議論,等を通して本研究の確かな方向づけや深い知見が得られた。 ・幾何学・大域幾何学を中心とした書物の購入により,その基礎概念から最新の理論まで,てっとり早く仕入れることが出来き、また、大画面のコンピュータ・デスプレイの購入により、論文書きがよりスピーデイに行え本研究遂行に役立った。
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