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ナノグラファイト系炭素材料の電子物性偏:パイ電子系のナノメータサイズ効果

研究課題

研究課題/領域番号 09874066
研究種目

萌芽的研究

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関筑波大学

研究代表者

藤田 光孝  筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40192728)

研究分担者 中田 恭子  筑波大学, 物質工学系, 学拓持入り研究員
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードナノグラファイト / エッジ状態 / メゾスコピック / π電子状態 / 磁性 / 非結合状態
研究概要

一般にアモルファスに属する炭素材料の電子論を考える時、すぐ障害となるのは原子スケールでの構造同定の難しさ、すなわちその構造の汚さである。その中で我々が注目している一つは、有限サイズを持ったグラファイト断片、その中でもナノメータサイズの「ナノグラファイト」の電子状態である。このナノグラファイトは、サイズとしてはバルクのグラファイトと、ベンゼンやナフタレンなどの芳香族分子の中間に位置する、言わばグラファイトのメゾスコピック系である。有限サイズを持つということは、当然グラファイトとして端を持つことになる。グラファイトの切り口としては軸に対して30°の違いで、armchairとzigzagと呼ぶ2種類の典型的な端の形状が得られるが、ナノグラファイトのフェルミ準位近傍での電子状態は、端の形状によって全く変わることが分かった。特にzigzag端を持つ場合は、フェルミ準位に「エッジ状態」と呼ぶ状態を形成し、特に系がナノメータのサイズを持つ時に、その寄与は最大となることが示される。このエッジ状態の存在が、電気伝導、磁性さらにはド-ピング効果などにどの様な影響を与えるかを研究する。
これらの基礎理論的研究をベースに提案したいのは、積極的なナノ加工グラファイトへの実験的アプローチである。構造的に同定され得るナノサイズで構造をコントロールされたグラファイトを合成し、理論と実験が連携することで、従来の炭素材料より高性能な機能性材料の創製を目指す。現在既に進行しているのは、東工大榎教授による、ナノグラファイトを熱処理することによるナノグラファイトの作成、及び早稲田大大島教授による固体基板のステップエッジの形状制御を利用したナノグラファイト作成である。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Yoshida: "Non-Bonding Orbitals in Graphite,Carbon Tubes,Toroids and Fullerenes." J.Chem.Soc.Faraday Trans.93. 1037-1043 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] M.Fujita: "Lattice Distortion in Nano Graphite Ribbons" J.Phys.Soc.Jpn. 66. 1864-1867 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2020-05-15  

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