研究課題/領域番号 |
09874073
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
巨海 玄道 熊本大学, 工学部, 教授 (00111146)
|
研究分担者 |
加賀山 朋子 熊本大学, 工学部, 講師 (40274675)
西田 稔 熊本大学, 工学部, 教授 (90183540)
西田 稔 熊本大学, 工学部, 助教授 (09650723)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 装置開発 / 形状記憶合金 / 超高圧 / 物性測定 |
研究概要 |
平成10年度はTi-Ni形状記憶合金に室温で荷重をかけ、あらかじめ変形を与え、荷重を取り去った後、温度変化をさせることにより逆マルテンサイト変態を誘起し、どの程度の回復力が得られるかをテストした。その結果、14トンの荷重で約1mmの長さの変化を示し、1〜2トンの力を発生することがわかった。このような基礎特性の解明の後、アンビルフェイスが3mmの対向Bridgmanアンビルを使い、長さ30mm、直径15mmのTiNi形状記憶合金を圧力駆動源として使い、ガスケットであるパイロフェライトの内部で発生している圧力を圧力標準物質であるビスマスの電気抵抗を測定することにより、これまでの文献値と比較しつつ定量的に評価を行った。その結果、形状記憶合金の逆マルテンサイト変態に伴う長さの変化の際に発生する荷重でビスマスの2.5GPa及び7.8GPaにおける相転移を観測することができた。このアンビルを用いて約9GPaの圧力が発生されると推定した。すなわち長さが30mmの形状記憶合金を用いると数10GPaの圧力は適当な高圧装置を用いることにより、可能であることが明らかとなった。 本研究はこのようにこれまでに全く例のない圧力発生法を実現したばかりでなく、実験器具などの小型化が可能になるため、実験に必要なスペースが飛躍的に小さくなったため、装置全体の高能率化に大きく寄与するものとなった。
|