研究課題/領域番号 |
09874113
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 聡 阪大, 基礎工学研究科, 助手 (80263234)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | パルス整形 / 衡動分光法 / 溶液ネットワーク / 局所構造 / 光カー効果 |
研究概要 |
まず初めにシステムの構築を行った。本研究のためのシステムの概要は以下のようなものである。まずフェムト秒パルスとしてArレーザー励起のモード同期Ti:Sapphireレーザー(最小半値幅60fs)を用い、これを2つに分け、一方をパルス制御段に、残りを遅延光路にまわしたのちにプローブ光として使う。パルス制御段は以下のようなものである。フェムト秒パルスを回折格子(1800本;60×60mm)で波長に分散し、短冊状の格子をマスクしたフィルターを通したあと、もう1枚の差分散型において回折格子で波長を元に戻すとマスクの間隔、幅に応じた出力パルスが得られる。本研究では液晶を使ったマスクで光の位相を変調できるものを用いた。また液晶マスクのパターンを制御したり、測定データの取り込みなどを行うプログラムを作成し、自動制御できるようなシステムを構築した。実際の実験ではこの液晶のマスクを用いて、マスクを通る光の位相をコントロールして任意のパルス間隔やパルス幅を持つマルチパルスを生成することができた。こうしたパルストレインがきちんとできたことは非線形光学結晶を用いて確認した。溶液系の対する検出方法としては非共鳴条件の場合光カー効果を用い、こうしてできたパルストレインをサンプルに照射し、遅延光路を経てきたプローブ用のパルスでモニターした。この段階で、(1)元のパルスの幅から来るパルス間隔の制限(2)マルチパルスにしたことによる尖塔出力の低下、により現在の条件下では本来計画していた振動励起が困難であることが明らかになった。このため現在、パルス幅および尖塔出力を改善するため、元のパルスの短パルス化を試みている。
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