研究課題/領域番号 |
09874130
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大倉 一郎 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (90089821)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 光線力学治療 / フタロシアニン / レーザーフラッシュ法 / 励起三重項寿命 / 殺細胞効果 |
研究概要 |
フタロシアニンは組織透過性の高い長波長領域の光に対し強い吸収を示す化合物であり、新規光線力学治療用光増感剤として期待されている化合物の一つである。本研究では長波長領域に吸収極大を有する新規水溶性フッ化亜鉛フタロシアニンを合成し、これについて光線力学治療用光増感剤としての効果について調べた。フッ化亜鉛フタロシアニンの励起三重項寿命および一重項酸素生成の量子収率は充分長いことがわかった。また、in vitroおよびin vivoにおいて光線力学的効果を調べたところ、in vitroにおいてフッ化亜鉛フタロシアニンは高い殺細胞効果を持ち、さらにマウス固形腫瘍に対し、高い抗腫瘍効果を示した。以上の結果からこれらフタロシアニンは光線力学治療用光増感剤として有用であることが明らかになった。 フタロシアニンは水溶液中において重合体を形成する事が知られている。この会合体は光線力学的に不活性な状態である。そこでフッ化亜鉛フタロシアニンの会合条件について調べた。フッ化亜鉛フタロシアニンはそれぞれ異なる極性の有機溶媒中で解離した。生体物質の影響について調べた結果、水溶液中への生体物質の添加によってもそれぞれ異なる挙動を示すことが明らかとなった。そこで、皮膚と腫瘍での解離状態について比較したところ、新規フタロシアニンはほとんど皮膚では解離せず、腫瘍選択的に解離することが明らかとなった。このことから、フタロシアニンの解離条件を検討することにより、腫瘍選択的に活性を有する光増感剤の開発が可能であることが示唆された。
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