研究課題/領域番号 |
09874133
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研究種目 |
萌芽的研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学部, 助教授 (30184659)
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研究分担者 |
末延 知義 大阪大学, 工学部, 助手 (90271030)
福住 俊一 大阪大学, 工学部, 教授 (40144430)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 銅オキシゲナーゼ / モデル銅錯体 / 分子状酸素の活性化 / 水酸化反応機構 / 金属多核錯体 / ペルオキソニ核銅錯体 / 活性酸素種 / 構造・機能モデル |
研究概要 |
活性中心に単核および複核の鉄イオンあるいは銅イオンサイトを有するモノオキシゲナーゼの機能に着目し、それらによる分子状酸素の活性化機構と酸素化反応のメカニズムの解明を目指して検討を行った。具体的には、主に錯体化学、物理化学、有機合成化学の方法論を駆使して、新しいタイプの構造・機能モデルを構築し、それを利用したモデル研究を展開した。特に本研究では、活性種の構造と機能の両方について情報が得られるような、新しいタイプの構造・機能モデルの開発を目差した。本年度は、銅モノオキシゲナーゼ(ドーパミンβ-ヒドロキシラーゼ、チロシナーゼ、メタンモノオキシゲナーゼなど)の機能に着目し、それらの金属活性中心における分子状酸素の活性化および酸素添加反応の機構解明を目的として検討を行った。酵素活性中心としてはそれぞれ、単核、複核、および3つ以上の金属を有する多核のものが知られているが、それら全てについて系統的に検討を加えた。 まず、分子内に種々の基質部位、(アルキル、芳香族、フェノールなど)を有する多座配位子を合成し、種々の単核、二核、および三核の銅(I)および銅(II)錯体を合成した。得られた銅錯体については、結晶構造や各種分光学的特性および磁気的性質について詳細に検討を加えた。次に、各銅(I)錯体と分子状酸素との反応について、(1)生成物の確認(プロダクトアナリシス)、(2)酸素錯体の結晶構造、(3)酸素錯体の各種分光学的および磁気的性質、および(4)酸素錯体の生成および分解過程の動力学的挙動などについて系統的に検討した。得られた結果を基にして、活性酸素錯体の構造と性質、および基質との反応性の違いについて考察を行い、各酵素系における活性酸素種の構造と酸素添加反応機構の解明を試みた。さらに、酸素添加触媒としての応用は図るため、外部基質との反応や、さらに新しい配位子の設計・合成および銅錯体の調製およびその反応性などについても検討を行った。
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